アウトラインフォント

デジタル大辞泉 「アウトラインフォント」の意味・読み・例文・類語

アウトライン‐フォント(outline font)

コンピューターで用いる、輪郭線で表現する書体スケーラブルフォント一つで、点(ドット)でなく、座標文字の生成データとして保持するので、種々の大きさに対応する。

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百科事典マイペディア 「アウトラインフォント」の意味・わかりやすい解説

アウトラインフォント

ベクトルフォント,スケーラブルフォントとも。字形情報を輪郭(アウトライン)の方向と長さを持つベクトルデータで持ち,表示・印刷時に大きさにあわせて計算でドット(点)データに変換するフォント。処理に時間はかかるが,文字を拡大,変形してもギザギザ(ジャギーjaggies)が生じない。このため,一つのフォントあたり1種類の大きささえ用意しておけばよく,記憶装置の節約になる。しかし文字を縮小すると文字が潰れてビットマップフォントより見づらくなる欠点もある。代表的なソフトウェアはアドビシステムズAdobe Systemsが開発したポストスクリプト(postscript)で,現在DTP出力データとして一般的。

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IT用語がわかる辞典 「アウトラインフォント」の解説

アウトラインフォント【outline font】

コンピューターで使われる文字における、書体のデータ形式ひとつ。文字を輪郭線の集まりであるベクター画像として表現し、高品位な表示や印刷が可能。初期のコンピューターやプリンターではビットマップフォントが使われていたが、文字を拡大・縮小すると形が崩れてしまう欠点があり、機器性能向上に伴い、アウトラインフォントが広く普及している。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アウトラインフォント」の意味・わかりやすい解説

アウトラインフォント
outline font

コンピュータなどの情報機器で,文字の形を輪郭線のデータで表したフォント。ベクトルフォントともいう。一つの文字に基準点の座標値をいくつか設定し,それらを一定曲線直線でつなぐデータを指定して字形を表す。解像度に依存しないため,拡大・縮小してもジャギーと呼ばれるぎざぎざが発生しない。ドット(点) の集合で文字を表すビットマップフォントに比べて美しく高品質の文字印刷が可能だが,1字あたりの字形データははるかに多くなる。コンピュータの速度,記憶容量などの性能が上がるにつれ普及し,従来の写植文字に代わる印刷文字としても用いられている。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「アウトラインフォント」の解説

アウトラインフォント

画面表示やプリンターでの印刷時に、拡大してもギザギザにならず、きれいに出力できる文字フォント。文字の輪郭(アウトライン)をベジェ曲線で描くための数式情報を持つ。WindowsやMac OSでは、TrueTypeフォントが標準で使われている。DTP分野では、図形との組み合わせやグラデーションなど、より高度な表現が可能なPostScriptフォントが使用される。

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パソコンで困ったときに開く本 「アウトラインフォント」の解説

アウトライン・フォント

文字の輪郭、つまりアウトラインをデータ化したフォントです。拡大しても文字がギザギザになることがなく、きれいに表示されるのが特長です。
⇨OpenType、TrueType、
ビットマップ、フォント

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアウトラインフォントの言及

【入出力装置】より

…従来のプリンターにおいては1種類または数種類の組み込みのフォントだけが使われていた。しかし,ページプリンターにおいてはさまざまなフォントを外部から取り込んで使うことができるし,字形をその輪郭上の点の座標によって表現したフォントであるアウトラインフォントを使うことによって,美しい字の印刷が可能になっている。
[座標や図形の入出力装置]
 2次元の座標をアナログ入力するのに使用されるのがポインティングデバイスであり,マウス,トラックボール,ジョイスティック,トラックポイント,ライトペン,タッチパネル,トラックパッドなどがよく使われている。…

※「アウトラインフォント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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