あれ(読み)アレ

デジタル大辞泉 「あれ」の意味・読み・例文・類語

あれ

[感]感動したり驚いたり、また不審に思ったりしたときに発する語。あら。おや。「あれ、変だなあ」

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精選版 日本国語大辞典 「あれ」の意味・読み・例文・類語

あれ

  1. 〘 感動詞 〙 意外なことが起こって驚いた時や、不審に思う時などに発することば。あれよ。あれん。
    1. [初出の実例]「めのとの女房打おどろき〈略〉あれよあれとぞあきれける」(出典:高野本平家(13C前)九)
    2. 「アレ、…かあさんに逢(あひ)に来ないんですか?」(出典小公子(1890‐92)〈若松賤子訳〉前編)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「あれ」の意味・わかりやすい解説

アレ(Maurice Allais)
あれ
Maurice Allais
(1911―2010)

フランス経済学者。物理学者、歴史学者でもある。パリに生まれる。1933年エコール・ポリテクニク(理工科大学校)を首席で卒業。1年間の軍役を終えて国家鉱山庁に入り、国立高等鉱山学校で勤務したのち、1936年に鉱山部門のエンジニアとなった。1943年から1948年まで鉱山文書統計局局長を務めたが、その間に経済関係の著作を発表する。1943年から1988年まで国立高等鉱山学校で経済分析の教授を務め、その間にパリ大学、ジュネーブ大学などでも経済学を教えた。

 アレは物理学と歴史学に通じていて、経済学を自然科学的手法を用いて考察し、また諸文明の歴史から経済における法則性を導き出すことを目ざした。彼は、一般均衡理論において従来のモデルから脱却し、一般均衡状態と極大効率(市場資源を最大限に有効利用する)とが同意義になることを数学的に厳密に定式化し、立証した。また貨幣需要の理論において、歴史的変化や心理的変化を取り入れて、市場経済における貨幣的条件についての実証的理論をつくりあげた。総合を第一義に考え、理論的分析と応用経済学の結合、経済学とその他の社会科学を結び付けることに努力した。

 「市場と資源配分の効率性に関する理論の先駆的研究」によって、1988年にノーベル経済学賞を受賞した。1983年にノーベル経済学賞を先に受賞したG・ドブリューは彼の門下生である。

[金子邦彦]

『M・シェンバーグ編、都留重人監訳『現代経済学の巨星 上』(1994・岩波書店)』


アレ(Alphonse Allais)
あれ
Alphonse Allais
(1854―1905)

フランスのユーモア作家。文芸キャバレー「黒猫」の創始者の一人。ベル・エポック(よき時代)のナンセンスなファンタジーを『腹はよじれて』(1891)に始まる多くの小噺(こばなし)集に残した。飯がもらえず腹ぺこの犬が主人のところに庭から忘れな草をくわえてくる話のある『人生万歳』(1892)、カスタネット伴奏でムール貝を調教する話のある『牛じゃあるまいし』(1896)など。ほか脚本もある。

[齋藤一郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「あれ」の意味・わかりやすい解説

アレ
Allais, Alphonse

[生]1854. カルバドスオンフルール
[没]1905.10.28. パリ
フランスのユーモア作家。薬学を学び,色彩写真の研究などを行なったが中断,新聞に小説を寄稿するようになった。しかつめらしい表情でだじゃれや滑稽談,奇想天外な作り話を連発するスタイルに特色があり,「ベル・エポック」の陽気な笑いを体現した。作品は『分隊の傘』 Le Parapluie de l'escouade (1894) など多数。ほかにドレフュス事件に関する風刺小説『ブレロー事件』L'Affaire Blaireau (99) ,単独または共作で喜劇も書いた。

アレ
Allais, Émile

[生]1912.2.25. ムジェーブ
[没]2012.10.17. サランシュ
フランスのスキー選手で,フランススキーの創始者。1937年の世界選手権大会でアルペンスキーの滑降,回転,複合の 3種目に優勝。そのスキー技術をみずから「フランススキー術」と呼び,オーストリアスキーに対抗した。

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デジタル大辞泉プラス 「あれ」の解説

あれ

1927年製作のアメリカ映画。原題《It》。クララ・ボウ主演のお色気コメディ。監督:クラレンス・バジャー、共演:アントニオ・モレノ、ウィリアム・オースティン、エリナ・グリン、ゲイリー・クーパーほか。

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