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アンモニウム塩 アンモニウムえんammonium salt

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アンモニウム塩
アンモニウムえん
ammonium salt

構造が NH4X 型の塩の総称。例として塩化アンモニウム NH4Cl,硝酸アンモニウム NH4NO3などがある。結晶は NH4+ イオンを含み,正四面体型四配位である。分子容,溶解度,化学的性質などはアルカリ金属塩,特にカリウム塩,ルビジウム塩に類似している。次の3つの特異な反応を示す。
(1) 強塩基と熱するとアンモニア NH3 を発生する。

NH4Cl+NaOH→NH3+NaCl+H2O

(2) 熱すると揮発して解離する。

NH4Cl→NH3+HCl

(3) クロロ白金酸と反応して,黄色結晶性の沈殿 (NH4)2PtCl6 を生じる。
4つの水素のうち1つ以上をアルキル基,アリール基などで置換したアミンのアンモニウム塩もある。水素原子がすべて有機原子団で置換された NR4X 型のアンモニウム塩を,第四アンモニウム塩という。

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世界大百科事典 第2版の解説

アンモニウムえん【アンモニウム塩 ammonium salt】

アンモニアと酸または酸性酸化物との反応によって生ずる塩。一般式NH4X(Xは1価の酸基)。天然には,アンモニウムミョウバン(NH4)Al(SO4)2・12H2O,昇華鉱物磠砂(ろしや)NH4Clなどの形で産出する。通常,正四面体形のアンモニウムイオンNH4を含むイオン結晶である。分子容,結晶形,溶解度,含水塩の水和数,溶液内挙動,化学的性質などはアルカリ金属塩,とくにカリウム塩,ルビジウム塩とよく似ているが,次の点で異なっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンモニウム塩
あんもにうむえん
ammonium salt

アンモニアと酸との結合によって生じた形式をもつ化合物で、アンモニウムイオンNH4+の塩にあたる。一般式NH4X(Xは1価の塩基)で示される。普通NH4+を含むイオン結晶で、結晶形、溶解度、分子容など種々の性質は、アルカリ金属塩、ことにイオン半径が比較的近いカリウム塩、ルビジウム塩などに似ているが、固体を加熱したり、強塩基が共存すると分解してアンモニアを失いやすい点が異なる(アンモニウムイオンのイオン半径は143ピコメートル、カリウムイオンK+は133ピコメートル、ルビジウムイオンRb+は148ピコメートル)。
 また、アンモニウム塩の四つの水素のうち、一つ以上をアルキル基やアリール基などの有機の基で置換したものもアンモニウム塩とよんでいる。たとえば、N(CH3)4Clはテトラメチルアンモニウム塩化物、NH(C2H5)3Clはトリエチルアンモニウム塩化物である。[中原勝儼]

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