精選版 日本国語大辞典 「イエローケーキ」の意味・読み・例文・類語
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翻訳|yellow cake
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ウラン鉱石を溶解し,イオン交換樹脂法や溶媒抽出法によってウランの濃縮と精製を行った後,沈殿剤を加えて二ウラン酸塩として沈殿させ,濾過,洗浄,乾燥させたもの.通常含まれている六価のウラン(ウラニル)の色である黄色を呈するため,イエローケーキとよばれる.組成は使用される沈殿剤によって異なる.沈殿剤としてアンモニアが用いられた場合,組成は二ウラン酸アンモン(NH4)2U2O7,水酸化ナトリウムの場合は二ウラン酸ナトリウムNa2U2O7,マグネシアの場合は二ウラン酸マグネシウムMgU2O7である.ただし,まだ粗工程の生成物なので,これらには不純物が含まれている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
ウラン含有量を40~80%に高めたウラン精鉱のこと。ウラン鉱は採掘されたのち、粗製錬を行って輸送に便利なイエローケーキとする。鉱石は粉砕後、選鉱(比重、浮遊、磁気による)して品位を高め、次に酸または炭酸ソーダで浸出溶解する。溶解したウランは溶媒抽出法や沈殿法により回収される。それを水洗、乾燥してイエローケーキとする。黄色の粉末でドラム缶詰めなどとして出荷される。なお、精製錬して二酸化ウランを製造するとき、ウラン酸アンモニウム塩やナトリウム塩が中間生成物として生ずるが、これもイエローケーキとよばれる。
[中島篤之助 2016年10月19日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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