インボイス(商業送り状)(読み)いんぼいす(英語表記)invoice

翻訳|invoice

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

インボイス(商業送り状)
いんぼいす
invoice

送り状と訳されることもあるが、通常そのまま用いられることが多い。一般には商業インボイス(送り状)をさし、内国用の送り状とは区別される。外国貿易において商品発送の際、荷主(売り主)が荷受人(買い主)に対し作成する送貨の明細書で、出荷案内書、価格計算書でもある。その内容は、商品名、数量、価格、出荷地、仕向地、荷送人名、荷受人名などのほか、船積日、船名、契約した保険金額などの諸条件、荷為替(にがわせ)取組銀行名など、輸入上必要とされる事項はできるだけ記載される。インボイスは買い主にとって輸入仕切書の役割を果たし、ときとして売買当事者あるいは第三者との間に紛争が生じた場合の立証資料ともなる。また、輸入通関にも必要な書類で、輸入申告書に添えて税関に提出し、輸入関税の課税資料となる関税法上の仕入書でもある。

 なお、商業インボイスのほか、輸出国駐在の輸入国領事が証明する領事インボイスconsular invoiceや、輸入国税関用の税関インボイスcustoms invoiceがある。

[鳥谷剛三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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