ウィルヘルムスハーフェン(その他表記)Wilhelmshaven

デジタル大辞泉 の解説

ウィルヘルムスハーフェン(Wilhelmshaven)

ドイツ北西部、ニーダーザクセン州都市北海に面する天然良港をもつ。1853年、プロイセン王ウィルヘルム1世が建設した海軍基地に起源し、1869年に現名称となった。1956年よりNATOナトーの海軍基地が置かれる。同国最大の石油輸入港であり、ケルン付近の製油所までパイプラインが通じる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 の解説

ウィルヘルムスハーフェン
Wilhelmshaven

ドイツ北西部,ニーダーザクセン州の港湾工業都市。人口9万1000(1991)。北海に臨むヤーデ湾に面し,1869年プロイセンの軍港として発足,以来,造船所を有する重要な海軍基地に発展した。第2次大戦による破壊後,水深を利して石油輸入港として復興。ルール工業地帯とは全長477kmのパイプラインで連絡し,石油化学造船業のほか,海洋地質学・生物学研究所,鳥類研究所などがあり,夏は海水浴客でにぎわう。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウィルヘルムスハーフェン
うぃるへるむすはーふぇん
Wilhelmshaven

ドイツ北部、ニーダーザクセン州の港湾と工業の都市。人口8万5300(2000)。市街地は、北海に直結するヤーデブーゼン湾北西岸の低湿地に広がり、ドイツの北海沿岸唯一の天然の良港をもっている。従来からの造船に加えて、第二次世界大戦後、化学、事務機器などの工業が立地した。またドイツ最大の石油輸入港となり、ライン・ルール工業地帯にパイプラインが通じている。1853年にプロイセン領となり、軍港が築かれて繁栄し、1956年にふたたび北大西洋条約機構NATO(ナトー))の海軍基地となった。海洋関係の官庁や研究所が多い。付近に海水浴場、キャンプ場が開け、夏には保養客が集まる。

[齋藤光格]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ウィルヘルムスハーフェン
Wilhelmshaven

ドイツ北西部,ニーダーザクセン州の都市。北海のウェーザー川河口の西隣にあるヤーデ湾に,1853年プロシアのウィルヘルム1世が海軍基地として建設した。 69年から現在の名称。後背地と結ぶ川をもたないが,第2次世界大戦後は石油輸入港となり,ケルン近くの製油所まで延長約 400kmのパイプラインが通じている。金属加工,機械,繊維などの工業も立地。マックス・プランク海洋生物研究所のほか,鳥類観察所,教育大学などがある。泥土浴で知られる保養地でもある。人口9万 561 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア の解説

ウィルヘルムスハーフェン

ドイツ北部,ニーダーザクセン州の港湾都市。石油の積替港。海軍根拠地。機械・電機工業が行われる。大学,海洋生物学研究所,鳥類研究所,航海博物館がある。9万4000人(2005)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android