ウトナイ湖(読み)ウトナイコ

デジタル大辞泉 「ウトナイ湖」の意味・読み・例文・類語

ウトナイ‐こ【ウトナイ湖】

北海道南西部、苫小牧市にある淡水湖面積2.75平方キロメートル。渡り鳥の越冬地・中継地となっており、250種を超える鳥類が確認されている。平成3年(1991)ラムサール条約に登録された。

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日本歴史地名大系 「ウトナイ湖」の解説

ウトナイ湖
うとないこ

勇払ゆうふつ原野北部、苫小牧市植苗うえなえにある海跡湖ウツナイ沼ともよばれた。面積二・二一平方キロ、周囲約七・五キロ、最大水深約一・五メートル、平均水深〇・六メートル、淡水で中栄養湖(平成一二年湖沼図「ウトナイ湖」など)。西は樽前たるまえ山の山麓、北から東は千歳台地柏原かしわばら台地に接し、北から千歳台地に水源をもつ美々びび川、西から樽前山麓からのオタルマップ川、トキサタマップ川が流入するが、流入水の約八割は美々川。南岸から流出する勇払川勇払原野を南流して太平洋に注ぐ。湖は約六〇〇〇年前の縄文海進期(約三メートルの高海水準)に原野の最奥(当時の海岸線)潟湖として形成され、周辺湿原とともに残った(苫小牧市史)

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改訂新版 世界大百科事典 「ウトナイ湖」の意味・わかりやすい解説

ウトナイ湖 (ウトナイこ)

北海道中央南部,勇払平野にある湖。ウトナイト沼とも呼ばれる。苫小牧市街東北東約15kmにあり,東西2.5km,南北2km,最大水深1.3mの浅い湖沼である。北岸から流入した美々川などが南岸から流出し,勇払川と合流する。北岸の一部を除けば周辺には低湿地が広がっている。潟湖のなごりともみられ,付近の台地の谷口には多数の湖沼や沼沢地があるが,その中ではとくに大きい。国道36号線が通る西端部の湖畔にホテルや遊園地などがある。冬は凍結し湖面スケート場にもなる。毎年11月上旬200羽におよぶハクチョウが渡来して越冬するなど鳥類の楽園で,日本野鳥の会は苫小牧市の協力をえて,1981年に周辺約500haをサンクチュアリ(鳥の聖域)に指定し,観察小屋などを設けている。
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百科事典マイペディア 「ウトナイ湖」の意味・わかりやすい解説

ウトナイ湖【ウトナイこ】

北海道苫小牧市北東部,国道36号とJR室蘭本線・千歳線に挟まれた場所に位置する面積2.10km2の淡水湖。海跡湖で,周辺は勇払平野泥炭地が広がり,湖畔の一部が湿地帯となっている。渡り鳥の中継地・越冬地として知られ,観察できる野鳥は260種以上にも及び,1981年には日本野鳥の会により日本初のバードサンクチュアリとなった。1991年12月には,ラムサール条約湿地として登録されている。湖の北にはネイチャーセンターがあるほか,西側の国道沿いには野鳥観察もできる道の駅が隣接する。
→関連項目苫小牧[市]ラムサール条約

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウトナイ湖」の意味・わかりやすい解説

ウトナイ湖
ウトナイこ

北海道南部,苫小牧市北東部にある湖。ウトナイ沼とも呼ぶ。面積 2.8km2。水深 1.3m。勇払平野にある海跡湖で北方より美々川が流入し,南方より勇払川が流出する。勇払川による排出量が流入量をやや上回るためと考えられるが,面積は徐々に縮小している。周辺は沼沢地で水生植物の群落があり,冬はハクチョウが飛来する。国道36号線および JR室蘭本線沼ノ端駅に近く,近年キャンプやスケートなどの行楽地として訪れる人が多い。1991年ラムサール条約に登録。

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事典 日本の地域遺産 「ウトナイ湖」の解説

ウトナイ湖

(北海道苫小牧市)
ラムサール条約湿地」指定の地域遺産。
大規模ガンカモ渡来地。国指定ウトナイ湖鳥獣保護区ウトナイ湖特別保護地区。周囲17kmの淡水・海跡湖

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デジタル大辞泉プラス 「ウトナイ湖」の解説

ウトナイ湖

北海道苫小牧市にある道の駅。国道36号に沿う。近郊にラムサール条約登録湿地のウトナイ湖がある。

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世界大百科事典(旧版)内のウトナイ湖の言及

【苫小牧[市]】より

…市街地には王子野球場,王子体育館,スケートリンクなど王子製紙関連の施設が多い。ハクチョウが飛来するウトナイ湖があり,樽前山や支笏湖にも近い。室蘭本線,日高本線が通じ,沼ノ端で千歳線を分岐する。…

※「ウトナイ湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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