エア(読み)えあ(英語表記)Ayr

デジタル大辞泉 「エア」の意味・読み・例文・類語

エア(air)

《「エアー」「エヤ」とも》

空気。大気。空中。
《compressed airの略》圧縮空気
航空。飛行。「エアサービス」
アドビエア」の略。
[類語]空気大気外気圧縮空気液体空気真空夜気山気熱気冷気草いきれ人いきれ

エア(Ayr)

英国スコットランド南西部、サウスエアシャー州の港湾都市。同州の州都。ノース海峡のクライド湾に注ぐ、エア川の河口に位置する。古くから漁業が盛んで、産業革命期には石炭の積み出しで発展した。詩人ロバート=バーンズゆかりの居酒屋石橋などがある。

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精選版 日本国語大辞典 「エア」の意味・読み・例文・類語

エア

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] air )[ 異表記 ] エヤ・エアー・エヤー 空気。大気。また、空中。航空。単独で用いられるときは、工業関係で用いられる(圧縮)空気を指すことが多い。〔舶来語便覧(1912)〕
    1. [初出の実例]「ノッチを入れれば、子供やって電車は動くし、エアを入れれば子供やってとまるんやさかいな」(出典:美しい女(1955)〈椎名麟三〉三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エア」の意味・わかりやすい解説

エア
Ayr

イギリススコットランド南西部,サウスエアシャーの行政府所在地。クライド湾に臨み,エア川の河口に位置する。1202年勅許都市となり,中世にはスコットランド西岸の主要港として発展。北のクライド川沿岸諸港の発展に伴って主要港としての地位を失ったが,19世紀に入ってスコットランドの上流階級のための海浜保養地となり,重機械,金属,繊維などの工業もこの時期に始まった。今日では電子機器,肥料,食品加工などの工業が主。海水浴場や競馬場があり,大衆的な保養地としてにぎわい,また商業中心地,漁港,石炭積出港としても重要。南郊のアロウェーはスコットランドの国民詩人ロバート・バーンズの生地で,生家と博物館がある。人口 4万6120(2004推計)。

エア
Eyre, Edward John

[生]1815.8.5. ヨークシャー,ホーンシー
[没]1901.11.30. デボン,タビストック近郊
イギリスの探検家,植民地行政官。特にオーストラリアの探検に大きな足跡を残した。 1833年オーストラリアに移住,同大陸の本格的な探検を行なった。 36年より始った南オーストラリア植民地の開拓の事業に関連して,その中心であるアデレードの方面より探検の歩を進め,39年エア湖,トレンズ湖などを「発見」。その翌年には南西部の沿岸地方を探検してストリーキー湾に向い,さらに海岸に沿い西方の砂漠を越えてオールバニに達し,この地方が不毛の大原野であることを確認した。その後,ニュージーランド (1846~53) ,西インド諸島 (54~60) ,ジャマイカ (61~66) の行政官を歴任。ジャマイカの行政官在任中の 65年反乱の鎮圧で 400人以上を処刑し,本国に召還された。 J.S.ミル,H.スペンサーらは,彼の処置を殺人として糾弾し,A.テニソンは彼を弁護した。結局彼は有罪とされるにいたらなかった。

エア
Ea

バビロニアの神。シュメール地方ではエンキと呼ばれる。エアという名は「水の家」を意味する。アヌ,エンリルとともにバビロニア・パンテオンの三体一座をなす水神。地底の大洋アプスの支配者で知恵,豊穣,医術,芸術,彫刻を司る。そのため,大工,石工,貴金属細工師の保護神とされる。人類の友であり,神々が大洪水を起したときは,ウトナビシュチムに方舟を造らせて人間を救った。女神バーウーの息子でマルドゥクの父。妻はダムキナとベリット。聖所はエリドゥにあり,魚の尾をもつやぎで象徴された男や肩から水をふき出す男,あるいは手に瓶を持つ男の姿で表現された。

エア
Ayr

オーストラリア,クイーンズランド州北東岸,タウンズビル南東 98kmにある都市。バーデキン川下流デルタの灌漑によるサトウキビ栽培地帯の中心地。川の南岸にホームヒルの町がある。人口 8639 (1986) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「エア」の意味・わかりやすい解説

エア
Ayr

イギリス,スコットランド南西部の港町。人口5万(1981)。エア川(Ayrは〈流れの急な清流〉を意味するゲーリック語arから派生)の南岸に位置する。スコットランドの国民詩人ロバート・バーンズは5km南のアロウェーAllowayの出身で,彼の歌った13世紀の〈古橋Auld Brig〉は今も残っている。クライド川地域にとって代わられるまで中世を通じて西部沿岸の主要港湾であった。1840年,グラスゴーとの間に鉄道開通。そのころまでに,商工業の中心地のひとつとなっていた。海岸保養地であるが,機械製造,製靴業なども立地する。
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エア
Ea

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エア」の意味・わかりやすい解説

エア(イギリス)
えあ
Ayr

イギリス、スコットランド南西部の港湾都市。人口4万8400(2002推計)。グラスゴー南西50キロメートル、クライド湾に臨む海岸保養地。港から石炭を積み出し、化学、製材、造船、羊毛工業が行われる。スコットランドの詩人ロバート・バーンズの生地で、彼の作品『シャンタのタム』で有名な居酒屋は博物館として修復されている。スコッチウイスキーの「カティー・サーク」は船の名だが、その語源はこの物語に登場する魔女の着た短いシャツを意味するゲール語に由来する。北7キロメートルにプレストウィック国際空港がある。

[米田 巌]


エア(バビロニア神話)
えあ
Ea

バビロニア神話の水神。もとはシュメールの神であったが、のちにセム人の間でも尊崇されるようになり、しばしばエンキと同一視された。エアは知恵をつかさどる神とみなされ、南メソポタミアのエリドゥにあった神殿エ・アブズ(深淵(しんえん)の住まいの意)が崇拝の中心地であった。また天神アヌ、および大地の神エンリルらとともにシュメール、バビロニア宗教において最上位の神とされ、多くの宗教や神話文書に言及されている。人間の創造者であり、また『ギルガメシュ物語』の大洪水説話にみられるように、しばしば人間を救うものであった。

矢島文夫

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百科事典マイペディア 「エア」の意味・わかりやすい解説

エア

エンキ

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