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オナモミ Xanthium strumarium; burweed

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オナモミ
Xanthium strumarium; burweed

キク科の一年草低地の路傍や荒れ地に普通にみられる植物。ユーラシア大陸に広く分布し,北アメリカにも帰化している。茎は高さ 1m内外。葉は長い柄をもち三角形状で,縁に不規則なあらい鋸歯がある。夏から秋にかけて,雌雄別々の黄緑色の頭状花をつける。雄の頭状花は枝先につき,球形で多数の小花から成り,雌の頭状花は葉腋につき,内側の総包片が合着して壺状になり,外側にはかぎのついたとげが密生していて,内部に2個の雌花がある。熟すると2個の痩果となり,壺状の総包に入ったまま他物について広がる。

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百科事典マイペディアの解説

オナモミ

キク科の一年草。日本全土,ユーラシア大陸の温〜熱帯に分布し,低地の道ばたなどにはえる。茎は高さ20〜100cm。葉は卵状三角形,両面に短剛毛がありざらつく。花は夏〜秋開き雌雄同株。

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世界大百科事典 第2版の解説

オナモミ【burweed】

ユーラシア大陸に広く分布し,日本へは古く帰化した植物で,荒地,道ばたに生えるキク科の夏緑一年草(イラスト)。果実を包むつぼ状の総苞にかぎ状のとげがあり,動物にくっついて分散されるのが特徴である。この総苞が耳かざりの形に似ているところから漢名蒼耳子(そうじし)と呼ばれ,解熱,発汗,頭痛に効くといわれている。茎葉をもんでつけると虫さされに効くところからオナモミの名がつけられたといわれる。また若葉を食用とすることもあり,種子をむして食用にすることもある。

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知恵蔵miniの解説

オナモミ

キク科オナモミ属の一年草。トゲのある果実が衣服などにつきやすいので、俗に「ひっつき虫」の名で呼ばれている植物。高さは約1メートル、全体に短い剛毛があり、北海道から沖縄にかけて分布している。オナモミは環境省発表の「要注意外来生物リスト」に掲載されているオオオナモミと競合関係にあり、駆逐され、現在では絶滅危惧種となっている。近畿や四国の一部の地域ではすでに絶滅したとの報告もある。

(2014-12-4)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オナモミ
おなもみ
[学]Xanthium strumarium L.

キク科の一年草。高さ約1メートル。葉は互生し、3.5~10センチメートルの柄がある。葉身は基部が心臓形の卵状三角形で、浅く3~5裂する。質はやや厚く、両面に剛毛があってざらつく。頭花は単性で、雄頭花は葉腋(ようえき)から出る短い円錐(えんすい)花序につき、雌頭花は雄花序の下の葉腋につく。雄頭花の総包片は1列で、多数の小花を取り巻く。小花には筒状の花冠がある。雌頭花の総包片は2列。内片は合生して、卵円体となり、表面にかぎ状の刺(とげ)を密生する。小花には花冠がない。果実を蒼耳子(そうじし)といい、中国では蓄膿症(ちくのうしょう)の治療に欠かせない重要な薬物とされている。神経痛、マラリアの治療にも用いられる。果実を包む総包葉片に太い腺毛(せんもう)が密生し、これで他物に粘着する。荒れ地や道端に生え、北半球に広く分布。若いときの外観はメナモミに似るが、メナモミは両性花で果実は刺がない。名はメナモミより強壮であることによる。[小山博滋]

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世界大百科事典内のオナモミの言及

【花成ホルモン】より

…葉と芽の間の茎を熱で殺したり,環状剝皮すると光周誘導を行っても花芽は形成されないことから,花成ホルモンは師部を通って移動するものと考えられる。 オナモミは短日植物であるが,これに短日処理を施し花成誘導したもの(A)を長日条件におかれていたもの(B)に接木して引き続き長日条件においてもBは花をつけることから,花成ホルモンはAからBへ移動したと考えられる。また,オナモミとルドベキア(長日植物)という異種の植物を接木した場合,これを短日,長日どちらの条件においても両植物とも花をつけることから,花成ホルモンは植物の種類にかかわらず共通のものと考えられる。…

※「オナモミ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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