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カジュラーホ カジュラーホKhajurāho

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カジュラーホ
Khajurāho

インド中部,マディヤプラデーシュ州北部の村。カーンプルの南約 180kmに位置。9~12世紀にチャンデーラ朝の首都であり,ほかにあまり例をみないほど多数の寺院が集中している。ほとんどの寺院が 10世紀半ばからの1世紀間に建立され,かつて存在した 85寺院のうち 20寺院が現存する。複雑な建築様式と内外部の豊富な彫刻は,インドの寺院群のなかでも特異な存在として重視されている。ジャイナ教ヒンドゥー教シバ派,同ビシュヌ派の寺院がほぼ同数ずつあり,それぞれの代表的なものは,パールシュバナート寺,カンダーリヤ・マハーデーバ寺,チャトルプージャ寺である。なかでもカンダーリヤ・マハーデーバ寺は 1025年の建立で,高い基壇,露台と小塔との組み合わせ,高さ 35mの主塔の細密な彫刻によりこの地の寺院を代表するものといえる。彫刻の特色は,寺院の外壁に彫り出された多数のミトゥナ像である。 1986年寺院群が世界遺産の文化遺産に登録。人口 6492 (1991) 。

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デジタル大辞泉の解説

カジュラーホ(Khajurāho)

インド中央部、マディヤプラデシュ州北部の町。チャンディーラ朝盛期の10世紀から13世紀にかけて造営された、ヒンズー教およびジャイナ教の石造寺院群があり、豊穣祈願を込めた官能的な男女交合の浮き彫りが有名。1986年に世界遺産(文化遺産)に登録された。カジュラホ。

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百科事典マイペディアの解説

カジュラーホ

インド中部,マディヤ・プラデーシュ州の町で,チャンデッラ朝(10世紀末―13世紀初)の都。10世紀後半から12世紀前半に建立されたジャイナ教,ヒンドゥー教の寺院群が残り,ブバネーシュワルに次ぎインド建築史上重要な地。

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世界大百科事典 第2版の解説

カジュラーホ【Khajurāho】

中部インド,ジャーンシー東南東約175kmにあるチャンデッラ朝の古都で,三つのジャイナ教寺院を含む約20の石積みヒンドゥー教寺院が現存する。9世紀末期にさかのぼる寺院もあるが,黄白色の砂岩製の大部分の寺院は10世紀後半から12世紀前半までにチャンデッラ朝の王族によって建立された。いずれも高い基壇上に建ち,最も完備した寺院では平面は双十字形で,本殿の屋根は多数の小尖塔を積み重ねた高塔(シカラ)となっていて,ブバネーシュワルの諸寺とともにインド北型建築の典型である。

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大辞林 第三版の解説

カジュラーホ【Khajurāho】

インド中部、マディヤ-プラデシュ州北部の町。ヒンズー教石造寺院群があり、寺院内外の壁面は神像や官能的な男女の彫像で埋められている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カジュラーホ
かじゅらーほ
Khajurho

インド、マディヤ・プラデシュ州北部のブンデルカンド地方にある町。ここにあるヒンドゥー教石造寺院群によってその名が知られる。これらの寺院群は10~13世紀にインド北半に覇を唱えたチャンデーラ王朝の最盛期に造営され、この地が同王国の宗教の中心地であった。この寺院群は1986年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。寺院の造営にもっとも力を尽くしたのは第8代ダンガ王(950―1008ころ)で、カンダーリヤ、ビシュバナータ、パールシュバーナータなど大規模な寺院が建立されたが、彼より3代あとのビディヤーダラ王のときイスラム軍の中インド侵入を受けてからチャンデーラ朝はしだいに衰え、その後は寺院の建立はみられなくなった。ジャイナ教を含むヒンドゥー教の寺院群は東西約2キロメートル、南北約3キロメートルの平地に西、東、南の3群に分かれ、小さな堂を含め現在20ほどを数える。寺院の構造はみな東向きで、平面はラテン・クロス状をなし、本尊を安置する神殿は上部が高い塔(シカラ)になっているのが特色で、内部は柱頭、長押(なげし)、天井などに彫像や装飾彫刻が埋められている。寺院の外壁は神像をはじめさまざまな姿態の男女の彫像で覆われ、明るい官能性を表したものが多い。[永井信一]

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