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カタイシア植物群 カタイシアしょくぶつぐんCathaysia flora

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カタイシア植物群
カタイシアしょくぶつぐん
Cathaysia flora

古生代後期にアジアに栄えた化石植物群で,熱帯要素を含んでおり,特徴属はギガントプテリス,ロバタンヌラリアなどのソテツシダ類契丹植物群ともいう。同時期の南半球のゴンドワナ植物群と著しい対照をなす。

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世界大百科事典 第2版の解説

カタイシアしょくぶつぐん【カタイシア植物群 Cathaysia flora】

古生代後期の石炭紀から二畳紀にかけて現在の中国大陸を中心として発達した植物群で,北は遼東半島,熱河から,朝鮮,日本を含み,南は雲南,タイ,マレーシア,スマトラまで広がっていた。これらの分布地域はカタイシア大陸とも呼ばれる。この中で石炭紀の植物は欧米植物群に近く,時代が若くなるにつれてカタイシア植物群特有の植物が多くなる。代表的な植物は現生の広葉樹の葉に似た単葉のギガントプテリスGigantopterisで,そのためギガントプテリス植物群とも呼ばれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カタイシア植物群
かたいしあしょくぶつぐん
Cathaysia palaeokingdom

古生代末期に中国大陸を中心に分布した植物群。約4億5000万年前のシルル紀後期までに陸上に進出した植物は、3億年前の石炭紀からペルム紀(二畳紀)にかけて多様化と分布拡大を続け、世界中に大森林をつくった。これらの植物は膨大な量の石炭となって世界中に残されている。当時の大陸は、現在のすべての大陸の集合体であるパンゲア(超大陸)としてたがいに近接しており、その上で植物群は特色のある5植物区を構成するようになった。東には中国を中心とするカタイシア植物群、西にはヨーロッパと北アメリカ東半部を中心とする欧米植物群(ユーラメリア植物群)と北アメリカ西半部の北米植物群、南半球にはゴンドワナ植物群、それに対する北半球高緯度地域にアンガラ植物群が分布した。
 カタイシア植物群は、北は遼東(りょうとう/リヤオトン)半島、中国東部承徳(しょうとく/チョントー)あたりから朝鮮、日本を含み、南はベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、西は中東まで広がっていた。カタイシア大陸(中国大陸)の形成期に伴う大陸性気候の発達に影響されて生じたものと考えられている。このなかの石炭紀の植物は欧米植物群に近く、時代が若くなるにつれてカタイシア植物群特有の植物が多くなる。代表的な植物は、網状脈のある単葉をもつ絶滅裸子植物ギガントプテリスGigantopterisで、このためギガントプテリス植物群ともよばれている。一方で、ギガントプテリスがカタイシア植物区系の北部では上部ペルム系以降に限定されることから、ギガントプテリス植物群という呼称を避ける傾向もある。
 ほかの代表的植物として、楔葉(けつよう)類(トクサ類)のロバタンヌラリアLobatannularia、スキゾネウラSchizoneura、前裸子植物ネゲラチア類のティンギアTingia、裸子植物ベネチテス類またはソテツ類のタエニオプテリスTaeniopteris、シダ種子類のプロトブレクヌムProtoblechnum、掌状葉をもつリピドプシスRhipidopsisなどがある。中国山西(さんせい/シャンシー)省の太原(たいげん/タイユワン)炭田からは、石炭紀後期からペルム紀にかけての化石群が産出し、ギガントプテリス類の葉が開放脈系の羽状複葉から網状脈系の単葉まで、時代とともに形態変化したことが明らかにされている。日本では福島県いわき市の高倉山層群からギガントプテリス類の2属(ギガントプテリス、バイコエンプレクトプテリスBicoemplectopteris)、宮城県の米谷(まいや)植物群からはカタイシオプテリスCathaysiopterisが報告され、カタイシア植物群に属すことが判明した。[浅間一男・西田治文]

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世界大百科事典内のカタイシア植物群の言及

【ギガントプテリス】より

…現生広葉樹の葉に似た単葉をもつ植物でタイ,マレーシア,スマトラまで広がり,アメリカのテキサス州からも報告されている。東アジアのカタイシア植物群を代表する植物で,カタイシア植物群はギガントプテリス植物群とも呼ばれている。シダ類やシダ種子類はほとんどが羽状複葉だったので,単葉を示すギガントプテリスは珍しく注目されていた。…

※「カタイシア植物群」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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