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カツオドリ Sula leucogaster; brown booby

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カツオドリ
Sula leucogaster; brown booby

カツオドリ目カツオドリ科。全長 64~75cm。頭から頸部,背,尾は黒褐色,腹部は白色。眼からのつけ根までの顔の前面は皮膚が裸出し,雄は嘴の基部まで青緑色で先は黄色だが,雌は皮膚の裸出部位から嘴の先まで黄色である。嘴は太くて長く,縁が鋸状になる。生息域は亜熱帯から熱帯沿岸外洋にまで及ぶ。獲物のイカや魚類は空中から海中に飛び込み,水中で追いかけてとる。島嶼の岩の上や草地などで集団繁殖し,草や枯れ枝を積んで 2卵を産む。日本では南方海域に生息し,伊豆七島小笠原諸島硫黄列島,鹿児島県の草垣群島沖縄諸島などに集団繁殖地がある。北海道から九州にかけての沿岸海域にはほとんど見られない。なお,カツオドリ科 Sulidaeは全長 60~85cm,10種に分類され,いずれも沿岸から外洋の海域に分布する。日本には 3種が分布している。

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百科事典マイペディアの解説

カツオドリ

カツオドリ科の鳥。翼長40cm。体色暗褐色腹面は白い。世界の熱帯,亜熱帯の海域に広く分布。日本では伊豆七島,九州南端,小笠原諸島などで繁殖する。海洋上を飛びまわり,急降下して魚をとる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カツオドリ
かつおどり / 鰹鳥

広義には鳥綱ペリカン目カツオドリ科に属する海鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。同科Sulidaeの仲間は全長65~95センチメートル、海上をやや速く羽ばたき、ときどきグライダーのように飛ぶことも交えながら前進する。この間、下方を向いて魚の群れを探す。みつけると、いったん停飛してねらいを定め、体側に翼を引きまとめながら海に突入する。こうして海表層の魚類をとらえる。この採餌(さいじ)法にあうように、円錐(えんすい)形の頑丈な嘴(くちばし)がある。体は葉巻たばこのような形をしていて、尾はくさび形で長く、翼も細く長い。足は短く水かきがあり、水中をいくらか泳ぐこともできる。飛翔(ひしょう)力も優れ、空中でトビウオをとらえることもできる。世界に9種すんでいて、二つのグループに分けられる。温帯域(北大西洋、南部アフリカ沿岸、タスマニア島、ニュージーランド)に繁殖する3種は全体に白く、シロカツオドリ(英語ではgannet)とよばれる。島に密集して営巣し、1卵を産み、それを水かきで包むようにして抱卵する。熱帯海域には6種が分布する。翼の上面は褐色で、顔や脚部の裸出部は鮮やかな黄、赤、青と種によって特徴的な色をしている。これらは英語ではboobyとよばれシロカツオドリと区別されるが、やはり島に密集して繁殖する。4種は地上に営巣し、1~2卵を産むが、2種は樹上に営巣し、ただ1卵を産む。日本では伊豆諸島南部、小笠原(おがさわら)諸島、南西諸島で種としてのカツオドリSula leucogasterが繁殖し、アオツラカツオドリS. dactylatraが尖閣(せんかく)諸島で、また、樹上営巣性のアカアシカツオドリS. sulaが南西諸島南部で繁殖している。[長谷川博]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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