日本歴史地名大系 「草垣群島」の解説
草垣群島
くさがきぐんとう
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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鹿児島県薩摩半島西端の野間岬の南西約90kmの東シナ海上,北緯30°50′,東経129°26′付近にある島群。草垣島,草垣諸島ともいい,南さつま市に属する。上ノ島,中ノ島,下ノ島の3主島と約17の小島や岩礁からなり,総面積は1km2に満たない。上ノ島の頂上部(131m)には1932年に設置された灯台があり,41年には無線方位信号所が併設され,他に気象観測も行われるようになった。この灯台の建設は難工事で有名で,45年には米軍機の空襲で破壊されたが,50年に再建された。光度80万カンデラ,光達距離約46kmで,枕崎港航路標識事務所の管轄下にある。島はいずれも安山岩よりなり,群生するススキ,アザミ,ツワブキが灌木の間を埋め,灯台職員のほかは無人であることもあって,本来の自然が保存されている。海岸の急崖の岩棚にはカツオドリが巣をつくり,オオミズナギドリが2月に来島,11月まで草むらに群生する。付近は古くからの好漁場で,特に薩摩半島南部からの出漁が多く,最近は磯釣りブームでイシダイ,ハタ,メジナなどを求める釣客もふえている。71年上ノ島でヘリポートの造成工事中,縄文式土器片,打製石器,須恵器,ヒスイの耳飾など縄文時代から古墳時代に至る遺物が発掘され,古くから居住されたことが明らかになった。
執筆者:服部 信彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
草垣島ともよぶ。鹿児島県薩摩(さつま)半島の南西端、野間(のま)岬の南西洋上約90キロメートル、北緯30度50分、東経129度26分の東シナ海に位置する。南さつま市に属す。上ノ島、中ノ島、下ノ島の3島のほか、小島岩礁群よりなる。主島の上ノ島は最高点131メートル、周囲4キロメートルで面積0.05平方キロメートル。第三紀の安山岩からなり断崖(だんがい)に囲まれる。島内で、縄文~古墳時代の土器片や耳飾りなどが発見されている。
[塚田公彦]
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