カラハン朝
カラハンちょう
Qarakhanids
中央アジア最初のトルコ系王朝 (940頃~1212) 。イリク (イレク) ・ハン朝ともいわれる。その起源はトルコ系のウイグル族あるいはヤグマーに関連する。 940年始祖サトゥク・ブグラ (ボグラ) ・ハンはチュー川渓谷ベラサグンを都とし,960年イスラムに改宗。4代目ナスル・イレク・ハンは 999年にサーマン朝を滅ぼし,東西トルキスタンに支配を拡大した。しかし 11世紀後半には統一がくずれ,各地に分立した地方政権の抗争が激化,12世紀にはカシュガルのカラハン政権がカラ・キタイ (→西遼 ) に,13世紀にはサマルカンドのカラハン政権がホラズム・シャー朝にそれぞれ滅ぼされた。カラハン朝支配は中央アジアにトルコ・イスラム文化を定着させるうえに重大な意味をもった。
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カラハン‐ちょう ‥テウ【カラハン朝】
(カラハンは Kharakhan) 中央アジアのトルコ系イスラム王朝。一〇世紀半ば、天山山脈北西部におこり、ベラサグンに都した。同世紀末、第四代のナスル=イリク=ハンの時が
最盛期。一一世紀には分裂し、一一三二年、西遼
(せいりょう)に征服された。
カラカン朝。イリクハン朝。
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カラハン‐ちょう〔‐テウ〕【カラハン朝】
《Qara Khan》10世紀半ば、中央アジアに興ったトルコ系イスラム王朝。ベラサグンを都とし、同世紀末に最盛期を迎えたが、11世紀には分裂し、1132年カラキタイに滅ぼされた。イリクハン朝。カラカン朝。
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