カルティエ・ブレッソン(読み)カルティエブレッソン

百科事典マイペディア 「カルティエ・ブレッソン」の意味・わかりやすい解説

カルティエ・ブレッソン

フランスの写真家。シャントルー・アン・ブリーの銀行家の家に生まれる。1927年―1929年,パリで画家ロート師事。1931年アフリカ旅行の帰途マルセイユライカを手に入れ,本格的に写真を始める。この小型カメラによるスナップ・ショットで独自の表現を確立していった。戦前はヨーロッパ各地,米国,メキシコなどを精力的に巡る。第2次大戦中はフランス軍映画写真班に従軍。1940年にドイツ軍捕虜となるが,1943年に脱走レジスタンス運動にも参加した。1947年キャパ,デビッド・シーモアらと写真通信社〈マグナム・フォトス〉を創設。カメラを向けた対象を瞬間的に把握し,〈心の内部の世界〉と〈外側に広がる世界〉とのバランスをとることを〈決定的瞬間〉と呼んだ。その方法論は多くの写真家に多大な影響を与えた。
→関連項目ブロドビッチ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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