カンデラ(英語表記)candela

翻訳|candela

精選版 日本国語大辞典 「カンデラ」の意味・読み・例文・類語

カンデラ

〘名〙 (candela 元来「ろうそく」の意) 光度光源のあかるさ)の単位。白金凝固点基準として測定記号 cd. 一燭光は、1.0067 cd. にあたる。一九四八年、国際度量衡委員会で定められた。

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デジタル大辞泉 「カンデラ」の意味・読み・例文・類語

カンデラ(candela)

ラテン語で、獣の油の蝋燭ろうそくの意》国際単位系SI)の基本単位の一で、光度の単位。1カンデラは周波数540兆ヘルツの単色放射を放出する光源の放射強度が683分の1ワット毎ステラジアンである方向における光度。1979年の国際度量衡総会で現在の定義が採用。記号cd

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改訂新版 世界大百科事典 「カンデラ」の意味・わかりやすい解説

カンデラ
candela

光度の単位で単位記号はcd。国際単位系(SI)の基本単位の一つ。光度は光源からある方向に出る光の強さを表す量で,図のように光源を頂点として問題の方向を含む微小な錐体を考え,その中に放出される光束(毎秒当りの光量)をその立体角で割ったのが光度である。カンデラが光度の単位として国際的に採用された1948年以前は,燭(しよく)が単位として用いられていた。カンデラと燭は実用上同じ大きさであるが,物理的な内容は前者のほうがより明確であり,スペクトル成分が異なる種々の光に対して厳密に光度値を定めることができる。79年に改定された新しい定義では,〈周波数540×1012ヘルツの単色放射の放射強度が683分の1ワット毎ステラジアンであるとき,その光度が1カンデラである〉と定めている。これと異なる周波数の放射に対しては国際的に規約された標準比視感度,すなわち標準的な目のスペクトル感度を用いてカンデラの大きさが定まる。

 日常よく用いられている光源の光度の概略値は,一般照明用白熱電球の100Wのものでは100cd余り(ただし口金方向を除く),事務所などで多く用いられる40W白色蛍光ランプでは管の長さ方向に直角な方向でおよそ300cd程度である。いずれも光源だけの場合で,反射笠があればかなり大きくなる。
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百科事典マイペディア 「カンデラ」の意味・わかりやすい解説

カンデラ

光度の単位で単位記号はcd。国際単位系(SI)の基本単位の一つ。周波数540×1012Hzの単色放射を放出する光源の放射強度が1W/srステラジアン)の683分の1である方向の光度。日常よく用いられている光源の光度の概略値は,一般照明用白熱電球の100Wのものでは100cd余り,事務所などで多く用いられる40W白色蛍光ランプでは管の長さ方向に直角な方向でおよそ300cd程度である。
→関連項目光度ルーメン

カンデラ

メキシコ建築家マドリードに生まれ,スペイン内乱の際メキシコに渡り帰化。シェル構造を研究開発し,新しい建築形態を開拓した。作品にメキシコ大学の宇宙線研究所,奇蹟の聖処女教会など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンデラ」の意味・わかりやすい解説

カンデラ
candela

光度の SI基本単位で,記号は cd。 1948年の国際度量衡総会で,1cdは1気圧下,白金の凝固点 1772℃にある黒体の平らな表面 (1m2の 60万分の1) の垂直方向の光度と定められた。 60万という数字が採用されたのは,従来の光度の単位である燭にほぼ一致させるためであった。その後 79年の同総会においてこの定義を全面的に改め,カンデラは周波数 540×1012Hz の単色放射を放出する光源の,放射強度が 1/683W・sr-1 である方向における強度,と定められた。単位名はラテン語のカンデーラ (ろうそく) に由来する。

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知恵蔵 「カンデラ」の解説

カンデラ

光源の明るさを示す光度の単位で、SIの基本単位の1つ。1979年の国際度量衡総会の決議による定義では「カンデラは、周波数540×10の12乗 Hzの単色放射を放出し、定められた方向におけるその放射強度が683分の1 W毎ステラジアンである光源の、その方向における光度である」。79年以前には、カンデラは白金の凝固温度における完全放射体の輝度に基づいて決められていたが、光放射束の測定精度が向上したため、現在の定義に代えられた。単位の現示は、安定した人工光源を用いて行われる。

(今井秀孝 独立行政法人産業技術総合研究所研究顧問 / 2008年)

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化学辞典 第2版 「カンデラ」の解説

カンデラ
カンデラ
candela

光度を表す国際単位系(SI単位)の基本単位.記号 cd.周波数540×1012 Hz の光源の放射強度が,1 W sr-1(sr はステラジアン)の683分の1である方向における光度(1979年の国際度量衡総会における定義).

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

単位名がわかる辞典 「カンデラ」の解説

カンデラ【candela】

光度の国際単位。記号は「cd」。光度は点光源からある方向に出る光の量。周波数540×1012Hzの単色光の光源の放射強度が683分の1W毎ステラジアンのとき、1cdになる。40Wの白色蛍光ランプが約300cdである。◇名称は、獣脂ろうそくを意味するラテン語カンデーラ(candela)にちなむ。

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世界大百科事典(旧版)内のカンデラの言及

【カンテラ】より

…油用灯火具の一種。ポルトガル語のカンデラcandela(燭台)の転じなまった語で,オランダ語ではカンデラールkandelaarといった。おそらく南蛮文物として,その呼名とともに実物も早く伝来したのであろう。…

【照明】より

…物の単位面積(m2)から出る光束(lm)をその面の光束発散度(単位ラドルクスrlx)という。点光源から単位立体角当りに出る光束量(lm)を光度(単位カンデラcd)という。 物の形や色が目に見えるのは,物の面から目の方向へ反射した光が目に入るからであり,窓や光源が目に見えるのは,窓を透過した光や,光源から出た光の一部が目の方向に進んで瞳孔に入り,網膜上に映像を結ぶからである。…

※「カンデラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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