コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

黒体 こくたい black body

翻訳|black body

6件 の用語解説(黒体の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒体
こくたい
black body

すべての振動数の放射を反射することなく完全に吸収する理想的な物体。たとえば炭は黒体に近い。周囲の壁が放射を完全にさえぎり,内部が一定の温度に保たれている空洞の壁に非常に小さい穴をあけて外部から見ると,それは黒体とみなされる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

こく‐たい【黒体】

すべての波長放射を完全に吸収する仮想の物体。白金黒(はっきんこく)などがこれに近い。熱放射エネルギー測定の基準体としてキルヒホッフが導入。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

黒体【こくたい】

入射したすべての波長の放射を反射も透過もしないで完全に吸収する仮想の物体。すすや白金黒がこれに近い。一定温度の物体が単位表面積から放射するエネルギーの量は,物体の種類や性質により異なるが,黒体の場合は最も大きく,かつ温度だけで決まる。
→関連項目色温度

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

こくたい【黒体 black body】

それに当たるあらゆる放射(光)を完全に吸収してしまう仮想上の物体。熱放射に関するキルヒホフの法則を証明するための思考実験に当たり,1860年にG.R.キルヒホフ自身が想定した。以来,今日に至るまで熱放射に関する基本的な結果(シュテファン=ボルツマンの法則,ウィーンの変位則プランクの放射則)はすべて黒体に対して定式化されている。しかし,その意義は実験研究の初期には認識されず,結果がばらつき,また理論との不一致がいわれる原因となった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

こくたい【黒体】

すべての波長の電磁波を完全に吸収すると考えられる仮想的な物体。磁器などでできた放射を通さない中空の壁面に小さな穴をあけたものが実験に使われる。完全黒体。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黒体
こくたい
black body

物体の表面は、そこに当たった電磁波(放射ともいう)の一部を反射し残りを吸収するとともに、自らも電磁波を出す。振動数νの入射電磁波のうち吸収されるものの割合をανとすると、この吸収能ανはνと温度Tの関数である。すべてのνに対して吸収能が1であるような理想的物体を黒体という。常温で真っ黒に見える物は黒体に近い。物体が温度に応じて自ら出す放射を熱放射といい、その振動数分布は温度によって異なる。外から当たる放射と出す放射が等量のとき、物体と周囲の放射とは平衡状態にあるといわれる。同じ放射を受けて平衡にある物体を比較すれば、いちばん多く吸収する黒体が、出している放射もいちばん多いことがわかる。黒塗りの自動車は、昼間は日光を多く吸収するが、夜になると他の色の車よりも放射をたくさん出すので、冬の夜などいちばん先に冷えて霜がつく。
 十分厚い壁で囲まれた空洞に小さな穴をあけ、それを外から見た場合には、穴の部分は煤をつけたと同様に黒く見える。そこに外から入射した電磁波は出る前に内部で吸収されてしまうから、外から見る限り黒体表面と同じになる。内壁の絶対温度をTとすると、壁から出た熱放射が空洞内に充満している。これを温度Tの空洞放射という。それを乱すことがないほど小さい穴を壁にあければ、外へはその空洞放射がそのままの割合で出ていくことになる。穴を外から見ると黒体放射と同じであるから、黒体放射というのは空洞放射と同じであることがわかる。黒体放射(=空洞放射)は、熱放射の基準として詳しく研究され、プランクの放射公式から量子論発見の糸口となった。太陽の表面は絶対温度6000Kの黒体放射に近い放射を出している。[小出昭一郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の黒体の言及

【伝熱】より

…このうち吸収された放射エネルギーは再び物質の分子運動のエネルギーに変換され見かけ上温度が上昇する。入射する熱放射線をすべて吸収する物体を黒体というが,黒体から放射される熱放射線はその温度における各波長の熱放射の最大値を与えることが知られている。一般に実在する物体の熱放射は黒体とは異なり,つねに黒体よりも弱い熱放射を呈する。…

※「黒体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

黒体の関連キーワード黒体輻射放射圧あらゆる有りと有らゆる事に当たる図に当たる時に当たる胸に当たる耳に当たる物に当たる

黒体の関連情報