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カーゾン線 カーゾンせんCurzon Line

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カーゾン線
カーゾンせん
Curzon Line

第1次世界大戦後の 1919年 12月に連合国最高会議が決定したポーランドの東部国境線。イギリスの G.カーゾン外相が提案したため,この名称で知られる。ポーランド人居住地方の東端に沿って引かれたが,21年のロシア=ポーランド戦争 (→ソビエト=ポーランド戦争 ) 後のリガ講和条約ではポーランドの東部国境がカーゾン線よりはるかに東に画定されたため,ポーランドの東部地方に多くの白ロシア人やウクライナ人を含むことになった。第2次世界大戦直前にソ連軍がその失地部分を回復し,テヘラン会議でカーゾン線をポーランドの東部国境線とすることが非公式に合意された。現在の国境もほぼこの線に沿っている。

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デジタル大辞泉の解説

カーゾン‐せん【カーゾン線】

第一次大戦後の1919年、連合国最高会議が定めたポーランド・ソ連間の国境線。ポーランドは実力を行使してさらに東方に国境線を設定したが、第二次大戦後は、ほぼこの線に戻して国境線が定まった。提案者の英外相カーゾン(Curzon)にちなむ名。

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百科事典マイペディアの解説

カーゾン線【カーゾンせん】

1919年,第1次大戦の戦後処理にあたり連合国最高会議が決定したポーランドの東部国境線。当時の英国外相カーゾンG.N.Curzon〔1859-1925〕の名にちなむ。
→関連項目ヤルタ会談

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世界大百科事典 第2版の解説

カーゾンせん【カーゾン線】

ほぼ現在のウクライナ(当時はソ連邦の構成共和国)・ポーランドの国境を成す線。北半は1919年12月に連合国最高会議によって,南半はポーランド・ソビエト戦争中の20年7月にイギリス外相G.N.カーゾンによって提唱され,合わせてカーゾン線の名をもって知られる。ほぼ民族誌的境界線に一致する。しかし両国はこの提案を受け入れず戦争を継続し,両者の力が尽きたところでリガ条約が結ばれた。その結果200km東方に国境線が引かれたため,ソ連はこれを不満として43年12月の米英ソ首脳テヘラン会談でカーゾン線の復活を求め,45年8月のポーランドとの協定において現在の国境線が確定した。

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大辞林 第三版の解説

カーゾンせん【カーゾン線】

〔提案者のイギリス外相カーゾン(G.N.Curzon)の名にちなむ〕
第一次大戦後の1919年連合国が定めたポーランド・ソ連間の国境線。ポーランドは認めずソ連と戦い、より東方に国境線を設定。これを不満としたソ連は第二次大戦後カーゾン線の復活を求め、現在の両国の国境はほぼこの線によっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カーゾン線
かーぞんせん
Curzon Line

第一次世界大戦後、パリ講和会議ポーランド問題特別委員会が独立ポーランドの東部国境とし、1919年12月の連合国最高会議によって認められた線。それはポーランド人居住者が多数を占める地域の東端に沿って引かれたものであったが、ポーランドは、旧王国の要都ビルノを失うので不服であった。20年に開始されたソビエト・ポーランド戦争で、赤軍の攻勢に直面してイギリス外相カーゾンが、7月12日、この線で赤軍が停止して休戦すべきだと提案したため、この名称で知られる。しかし21年のリガ講和条約では、ポーランド国境はカーゾン線よりはるか東の休戦ラインに画定されたため、ポーランド領内に多くの白ロシア(ベラルーシ)人やウクライナ人を含むこととなり、問題を残した。第二次大戦中、ソ連はその失地回復を行い、テヘラン会談ではカーゾン線をポーランド東部国境とすることが非公式に認められ、戦後、ほぼこの線に沿って国境が定められた。[石井摩耶子]

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