日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
γ(ガンマ)線の照射により農作物に突然変異をおこさせ、育種試験を行う野外研究施設。放射線源のコバルト60を格納した照射塔を中心として同心円状に被照射植物が配置され、線源からの距離に応じてそれぞれ異なった線量のγ線が照射される。最外周はコンクリートの高い遮蔽(しゃへい)壁で囲まれている。毎日一定時刻に遠隔操作によって線源が格納室から出され、照射が行われる。わが国では茨城県常陸大宮(ひたちおおみや)市に農林水産省の放射線育種場が設置されている。
[星川清親]
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