1987年に登録された世界遺産(自然遺産)。タンザニア北東部、標高5895mでアフリカ最高峰のキリマンジャロの山域に位置する、面積約753km2の国立公園である。キリマンジャロの最高峰のキボ峰の山頂部には、熱帯にある山にもかかわらず20世紀後期まで巨大な氷河が存在していた。近年は、温暖化によるものか火山活動によるものか定かではないが、規模は減少しつつある。それでも、現在、年間を通じて氷河と雪を見ることができる。この山の山域には標高別に、氷河と雪、火山礫や砂に覆われた荒れ地、ヒースや草原地帯、そして熱帯雨林とさまざまな自然環境があり、アフリカゾウ、アフリカスイギュウ、シロサイ、ヒョウ、クロシロコロブス、トムソンガゼルのほか、クリイロタイガー、ヒゲワシ、ノドグロキバラテリムクドリなどの動物が生息している。◇英名はKilimanjaro National Park