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クルックス Crookes, Sir William

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クルックス
Crookes, Sir William

[生]1832.6.17. ロンドン
[没]1919.4.4. ロンドン
イギリスの化学者,物理学者。王立化学大学で化学を学び,A.ホフマンのもとで助手をつとめ (1850~54) ,セレノシアンに関する研究を発表する (51) など,有機化学者として研究生活を始めたが,G.キルヒホフの研究にひかれ,有機化学から離れて,分光学の研究に転じた。分光分析により新元素タリウムを発見 (61) ,放射計 (ラジオメータ) を発明し (75) ,気体分子の運動を確かめた。真空放電研究に従事し,クルックス管を発明 (75) ,陰極線が帯電した粒子の流れから成ることを主張,陰極線ルミネセンスの希土類元素への応用についての重要な研究を行なった。希土類元素の研究から,同一元素も重さを異にする原子により構成されると考え,今日の同位体の概念の先駆をなす概念を発表 (86~88) 。希土類元素についての研究は 20年以上にわたるが,スカンジウムおよびその塩については特に詳細な化学的研究をした (1908~10) 。フェノールの防腐作用の発見 (1866) ,ダイヤモンドの合成 (1909) ,都市廃水の研究 (1880~1906) など各分野への貢献も大きい。心霊学,霊媒に関する研究 (1870~73) も有名。

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百科事典マイペディアの解説

クルックス

英国の化学者,物理学者。1861年硫酸製造の残りかすのスペクトル分析からタリウムを発見,1873年にはその原子量を測定。1875年放射の強さを測るラジオメーターを発明。
→関連項目心霊研究協会

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世界大百科事典 第2版の解説

クルックス【William Crookes】

1832‐1919
イギリスの化学者,物理学者。ロンドンの生れ。ロンドンにある王立化学大学を卒業後,有機化学者A.W.ホフマンの助手となったが,有機化学には興味がもてず1854年に辞し,56年から自宅の実験室を用いて化学コンサルタントとなり,59年からは《ケミカルニュース》の編集者にもなった。60年に発表されたR.W.ブンゼンとG.R.キルヒホフらによる分光分析に注目し,61年には新金属元素タリウムを発見し,この功績によりローヤル・ソサエティの会員に選ばれた。

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大辞林 第三版の解説

クルックス【William Crookes】

1832~1919) イギリスの化学者・物理学者。スペクトル分析によりタリウムを発見。またラジオメーター(放射計)の発明やクルックス管による真空放電の研究で知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クルックス
くるっくす
William Crookes
(1832―1919)

イギリスの化学者、物理学者。1848年から王立化学大学Royal College of Chemistryに学び、1850~1854年ホフマンの助手をつとめた。1859年『ケミカル・ニューズ』を創刊、以後その編集にあたった。初めファラデー、ホイートストン、ストークスらの影響で、分光器、真空ポンプ、および写真など当時最新の物理的実験装置を駆使した研究を行い、1861年スペクトル分析によりタリウムを発見、1873年真空天秤(てんびん)を用いてその原子量を測定した。その際観察された「熱放射の圧力」測定のため、1876年「ラジオメーター」を発明。ついで「電気的ラジオメーター」の製作を契機に一連の有名な真空放電実験に向かい、「分子物理学」を展開。さらに1886年「発生の螺旋(らせん)」を考案、プラウトの仮説を踏まえて元素の起源と発生を論じた。なお、一時心霊術に凝り、「心霊科学」を唱えたこともある。[宮下晋吉]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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