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クロスズメバチ Vespula flaviceps lewisi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クロスズメバチ
Vespula flaviceps lewisi

膜翅目スズメバチ科。地方によってはジバチスガレともいう。普通にみられる職蜂 (雌) は小型で体長 11~18mm。体は黒色で光沢が鈍く,頭部,胸部には白色斑が,腹部各節の後縁には白色帯がある。スズメバチに似るが小型で,全体に淡色毛がある。地中に数階の盤から成る巣をつくる。長野県などでは巣を採集し,中の幼虫や蛹を取出して賞味する。北海道,本州,四国,九州に分布する。なお近縁種のシダクロスズメバチ V. shidaiは,複眼内縁の白色斑が「く」字形である点で区別され,各地に普通にみられる。従来クロスズメバチと混同されていた。

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百科事典マイペディアの解説

クロスズメバチ

ジバチとも。膜翅(まくし)目スズメバチ科の昆虫の1種。黒色地に乳白色の横帯がある。女王・雄16mm,働きバチ12mm内外。北海道以外の日本,朝鮮,中国に分布。ややかわいた地中に球形の大きな巣を作り,その中に数段の幼虫室を作る。
→関連項目スズメバチ蜂の子

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世界大百科事典 第2版の解説

クロスズメバチ【Vespula flaviceps lewisii】

膜翅目スズメバチ科の社会性カリウドバチの1種(イラスト)。数千匹に及ぶ大きな群れをつくり高度の社会生活を営む。地中に巣をつくるため一般にジバチ(地蜂)と俗称される。しばしば人に刺傷を与えるが,子を育てるためにチョウ,ガの幼虫や小昆虫を狩るので,衛生害虫と農業上の益虫の両側面をもつ。信州ではスガレと称し,幼虫とさなぎを甘からく煮つけて食用にする。奄美諸島以北の日本各地,朝鮮半島,中国に分布する。体は黒色で毛がまばらにある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クロスズメバチ
くろすずめばち / 黒胡蜂
Japanese yellowjacket
[学]Vespula flaviceps

昆虫綱膜翅(まくし)目スズメバチ科に属する昆虫。日本全土の平地から山地にかけて普通にみられ、ジバチ、スガレなどともよばれる。体は光沢のある黒色で、白色の横斑(おうはん)がある。土中に営巣し、巣はほぼ球形、直径20~30センチメートルで、10~12巣盤が縦に重ねられ、外側をフットボール状の外被が覆っている。各巣盤は六角形の育児室からなり、全部で1万~2万の幼虫が育てられる。雄バチと新女王バチは晩秋にのみ出現し、交尾した新女王バチは土中などに潜り込んで単独で越冬し、翌春に新しい巣をつくる。典型的な肉食性のハチで、各種の昆虫、クモなどを狩り幼虫の食物とする。漁村では干した魚やイカの肉をかじり取って巣へ運ぶこともある。近縁種にシダクロスズメバチV. shidai、ツヤクロスズメバチV. rufa、キオビクロスズメバチV. vulgarisなどがあり、いずれも土中に営巣するが、成虫は形態的に酷似するので、しばしば本種と混同される。わが国の食用昆虫としても有名で、とくに長野、岐阜、群馬の各県下では、秋に巣を掘り出して、幼虫や蛹(さなぎ)を蜂(はち)の子とよんで食用に供し、缶詰としても市販される。衛生害虫として、人家周辺の巣では刺傷が問題となることもある。[松浦 誠]

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