日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
クロード(Georges Claude)
くろーど
Georges Claude
(1870―1960)
フランスの技術者。パリに生まれ、市立学校で物理と化学を学んだのち、1889年からパリ市の電気技術者となった。1896年から1902年までフランセーズ・ハウストン・トムソン社において研究し、1897年にはアセチレンをアセトンに溶かして安全に貯蔵する方法を発明し、アセチレン工業の発展に貢献した。業績のほとんどは空気液化とその関連分野で、1902年に爆発法による空気液化を行い、1910年には不活性気体中での放電による発光を発見してネオン管を発明、これが広く広告灯として使用されたことで大きな収入を得た。第一次世界大戦下では液体酸素による火薬製造法をくふうし、1917年に空気中の希ガスの工業的分離法を完成したほか、新しい条件によるアンモニア合成の工業化に成功した。1920年ごろより政治活動に参加し、第二次世界大戦後にはナチスに協力した罪で終身刑を受けたが4年半で釈放された。
[加藤邦興]
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