ケスタ(英語表記)cuesta

翻訳|cuesta

デジタル大辞泉の解説

ケスタ(〈スペイン〉cuesta)

》硬・軟の岩石層が交互に重なり合って緩やかに傾斜している地域にみられる非対称の陵。軟層は浸食されるが硬層は一連の丘となって残る。パリ盆地周辺のものは有名。

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百科事典マイペディアの解説

ケスタ

一方向にゆるく傾斜した硬軟の岩石が互層をなしているところが差別浸食を受けてできる地形。丘の一方が硬層表面のつくる緩傾斜した平たん面となり,もう一方の面は硬軟岩層を切る急崖となる。パリ盆地周辺のケスタは有名で,マジノ線はケスタの急崖上に作られた。
→関連項目鏡肌フランス

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世界大百科事典 第2版の解説

ケスタ【cuesta】

浸食に対して抵抗性の相対的に大きな硬岩層と小さな軟岩層が互層をなして,緩やかに傾斜(約20度以下)している構造をもつ地域が,浸食を受けて生じた差別浸食地形の一種。岩層の浸食に対する抵抗性と傾斜の差異を反映して,硬岩層(たとえばレキ岩,砂岩溶岩,凝灰角レキ岩など)は尾根または尾根列として突出し,軟岩層(たとえばシルト岩泥岩,ケツ岩,凝灰岩など)は谷または相対的な低地列となる。その尾根(列)の横断面形は,一方が硬岩に保護されて急崖をなし他方は緩傾斜面をなす非対称形を呈している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケスタ
けすた
cuesta スペイン語

陸上の侵食作用に対して抵抗性が強い硬岩層と、抵抗性が弱い軟岩層とが交互に重なった層(互層)が、侵食されてできた非対称横断面形の起伏をいう。ケスタは、スペイン語で長い斜面を表し、地形学の用語として用いられるようになった。緩やかに傾くケスタの背面は、侵食に対して抵抗性が強い石灰岩や砂岩、チョークなどからなり、その前面の下部には泥岩や未固結の砂層などが露出している場合が多い。ケスタの尾根部と谷部の間隔は、硬岩層と軟岩層の重なり方、つまり地質構造によって制約される。典型的なケスタ地形は、パリ盆地からライン川中流部付近に至る間に発達し、交通路や農業などに深い関連がある。

[有井琢磨]


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精選版 日本国語大辞典の解説

ケスタ

〘名〙 (cuesta 「坂」の意) 一方が低地に面する急な崖で、他方が地層の傾斜に一致するゆるやかな斜面の丘陵。硬さの異なる地層のやや傾いた重なりが浸食されるときに、やわらかい地層が早く浸食され、浸食に抵抗の強い硬い地層が取り残されてできる。パリ盆地はその典型例。

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世界大百科事典内のケスタの言及

【アラビア半島】より

… 半島の東半部は,東のペルシア湾に向けて緩やかに傾斜する標高1500~2000mの高原をなし,水平に堆積した古生代以降の地層が,東に向かうほど新しい時期に堆積した地層に置きかわりながら,順次現れる。なお,地層のかわり目には,浸食の程度の差によって生じるケスタとよばれる地形が数列にわたってみられ,急な崖を西に向けている。 なお,アラビア半島の南東端のオマーン湾に臨む地方はゴンドワナ大陸に由来する陸塊とは異質であり,アルプス・ヒマラヤ造山帯に属する褶曲山脈,アフダル山地(最高峰3018m)が横たわっている。…

※「ケスタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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