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ケープ植民地 ケープしょくみんちCape Colony

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケープ植民地
ケープしょくみんち
Cape Colony

1910年南アフリカ連邦に統合される以前の旧イギリス領植民地名。南アフリカ共和国のかつてのケープ州は,この植民地の領域をその行政領域として継承していた。1652年オランダ東インド会社が,バタビア(ジャカルタ)への中継基地として,テーブル湾岸に植民地を建設したことに始まる。以後,オランダ人が多く植民し,1685年のナントの勅令廃止後はフランスからのユグノーの移住などもあり,18世紀に入ると,ボーア人と呼ばれるオランダ系移住農民の子孫が内陸地方にも進出して牧畜に従事した。18世紀末には,北はオレンジ川,東はグレートフィッシュ川付近まで進出。1795年イギリス艦隊のケープ占領後,1806年再びイギリスに占領され,1814年のウィーン会議で正式にイギリス領となった。1835年以降,イギリスに反発するボーア人がオレンジ川を越えて大移住(→グレート・トレック)。1852年トランスバール共和国,1854年オレンジ自由国が独立。この頃までに,数次にわたるカフィル戦争も終わり,北はオレンジ川,東はグレートフィッシュ川とケイ川との間の地方までがケープ植民地の領域となり,1880年にはオレンジ川北方のグリカランドウェストも併合された。1910年の南アフリカ連邦成立の際に,ナタール植民地,トランスバール植民地,オレンジ川植民地とともにその一州となった。

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デジタル大辞泉の解説

ケープ‐しょくみんち【ケープ植民地】

アフリカ南端にあった植民地。1652年にオランダが植民地とし、1814年にはイギリスが領有。1910年に南アフリカ連邦結成により、その一州となる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ケープしょくみんち【ケープ植民地】

アフリカ最南端にあったオランダの,次いでイギリスの植民地。(1)オランダ東インド会社統治期(1652‐1806) 1652年オランダ東インド会社のヤン・ファン・リーベークは東洋航路の中継基地としてテーブル湾に上陸した。その後会社は社員の一部(ブルヘルと呼ばれた)を解雇して農業を営ませ,また労働力としてジャワ方面から奴隷を輸入して白人入植社会を形成していった。さらに本国からの移民を奨励し,17世紀末には多数のユグノー(フランスから追われたカルバン派新教徒)が移住した。

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大辞林 第三版の解説

ケープしょくみんち【ケープ植民地】

アフリカ南端の植民地。1652年オランダが植民地とし、1814年イギリスが領有、帝国主義政策の基地となる。南アフリカ戦争後、南アフリカ連邦の一州となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケープ植民地
けーぷしょくみんち
Cape Colony

1910年の南アフリカ連邦(現南アフリカ共和国)結成以前の南アフリカにおけるイギリス植民地。イギリスはオランダ東インド会社領のケープを第一次(1795)、第二次(1806)の二度の占領の結果、1814年正式にイギリス植民地とした。イギリスは総督を派遣し、その下で行政・立法審議会を置いて統治したため、35年イギリス支配を嫌うブーア人(オランダ系移民)のグレート・トレック(内陸大移動)を引き起こした。入植者が増えるにつれてカフィール戦争など東部・北部フロンティア(国境)の拡大が行われた。しかし自由貿易主義を堅持する当時のイギリス本国政府は植民地の拡大を望まず、植民地経済は喜望峰回りの船の寄港地としての意義のほか羊毛の輸出によっていた。67年内陸のオレンジ自由国のグリクァランド・ウェストでダイヤモンド富鉱が発見されるとただちにこれを併合(1871)、またトランスバールの金鉱の発見後、第二次ブーア戦争(1899~1902)を起こし、イギリスの勝利後の1910年南アフリカ連邦を結成し、ケープ植民地はその一州に組み込まれた。[林 晃史]

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