ゲッター(英語表記)getter

翻訳|getter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

真空装置内の残留気体を吸着しうる材料のことで,高真空を達成する目的に使用されるもの。固体吸着作用を行わせるものを接触ゲッター,気体中に分散させて吸着させるものを分散または拡散ゲッターと呼んでいる。ほとんどの金属は両方のゲッター作用をもっているが,トリウムバナジウムチタンなどは接触ゲッターとして,またカルシウムマグネシウムバリウムなどは分散ゲッター作用がおもに利用され,蒸着またはスパッタして用いられる。真空管などのじた系の真空度維持や,イオンポンプなどに利用されている。

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百科事典マイペディアの解説

真空にするための残留ガスや,気体・液体中の不純物を吸収する金属材。真空を保つ必要のある電子管内ではバリウムなどの蒸着膜が,真空ポンプではチタンなどの蒸着膜が使われている。また発電用の沸騰水型原子炉燃料棒には,湿気を吸収するためのゲッター(チタン,ニッケルジルコニウムなどの合金)を入れている。

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世界大百科事典 第2版の解説

気体や液体のなかの微量の不純物,あるいは真空をつくるときに残存する微量の気体を吸収する役割をもつものをいう。発電用の沸騰水型原子炉(BWR)の燃料棒には,ジルコニウム,ニッケル,チタンなどの合金のゲッターが入っている。これは,棒の内部に湿気があると燃料棒の破損原因となるので,これを吸収するためである。起高真空用のポンプでは,チタンの蒸着膜の気体分子吸着作用を利用して真空度を高めているものがある。電子管の内部は動作中に各部から放出されるガスを吸収して真空度を保つ必要があるため,バリウムなどの蒸着膜がゲッターとして利用されている。

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大辞林 第三版の解説

気体をよく吸着し、真空装置内の微量の残留気体を排気するはたらきをもつもの。チタンの蒸着膜など。真空ポンプ・電子管などで用いられる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (getter) 真空管内の残留ガスや放出ガスを吸収し、管内の真空度を高め保持する金属材料。バリウム合金などを封入し、外部から加熱蒸発させて内壁面に金属膜を形成させたもの。

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化学辞典 第2版の解説

固体の活性表面は酸素,一酸化炭素,水素などのガスを吸着する性質があるが,この性質をゲッター作用という.この性質を利用して,電子管などの残留ガスの排気に利用したものがゲッターである.古くは活性炭,Mg,P,Sなどの蒸着薄膜がゲッターとして用いられたが,現在はTiの蒸着膜が主として用いられる.

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