コルチゾール

デジタル大辞泉 「コルチゾール」の意味・読み・例文・類語

コルチゾール(cortisol)

副腎皮質から分泌されるステロイドホルモン一つ糖質コルチコイド主成分であり、脂質たんぱく質代謝血圧調節に関与する。ストレスを受けると分泌量が増え、心拍数増加や体温・血圧・血糖値上昇を促し、生体防御機構を活性化させる。ヒドロコルチゾン

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四訂版 病院で受ける検査がわかる本 「コルチゾール」の解説

コルチゾール

基準値

2.5~15.5μg/dℓ

クッシング症候群などで高値に

 コルチゾールは、副腎ふくじん皮質から分泌されるステロイドホルモンの一種で、基礎代謝の維持、糖新生・グリコーゲン増加、脂肪合成抑制・貯蔵脂肪肝臓への移動など、糖と脂肪代謝の調節を行っています。

 また、抗炎症作用、抗アレルギー作用など生体にとって不可欠な役割を担っています。

 コルチゾールが高値になると、満月様顔貌がんぼう(ムーンフェイス)といわれるように顔が肥満したり、胴体や首の後ろが太くなったり、あるいはひげが濃くなったりします。

 このような症状がみられたら、クッシング症候群を疑います。また、医師が使用する「ステロイドホルモン」でも同様の症状が出現します。

 なお、コルチゾールは早朝が最も高く、夕方には早朝の半分くらいに、そして深夜には4分の1程度と、日内変動が極めて大きい検査のひとつです。このため、検査が行われた時間が解釈上重要になってきます。

検査値からの対策

 日内変動が大きい検査のため、軽度異常値、境界値の場合は日内変動を調べたり、各種の負荷試験を行います。

疑われるおもな病気などは

◆高値→クッシング症候群、下垂体腺腫異所性ACTH産生腫瘍、妊娠末期、ストレス、腎不全など

◆低値→アジソン病下垂体機能低下症、副腎クリーゼなど

医師が使う一般用語
「コルチゾール」

出典 法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」四訂版 病院で受ける検査がわかる本について 情報

栄養・生化学辞典 「コルチゾール」の解説

コルチゾール

 C21H30O5 (mw362.47).

 ヒドロコルチゾン,ハイドロコルチゾンともいう.副腎皮質で作られるステロイドホルモンでグルココルチコイドとしての活性が最も強い.血漿中濃度が最も高い

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

化学辞典 第2版 「コルチゾール」の解説

コルチゾール
コルチゾール
cortisol

[同義異語]ヒドロコルチゾン

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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