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ゴッセン Gossen, Hermann Heinrich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ゴッセン
Gossen, Hermann Heinrich

[生]1810.9.7. ノルトラインウェストファーレン,デューレン
[没]1858.2.13. ケルン
ドイツの経済学者。ボンおよびベルリン大学で法律を学び,1834年司法官試補の試験に合格,44年国家試験に合格して陪席判事となったが,47年退職。その後はもっぱら経済学の研究に没頭し,54年唯一の著書『人間交通の発展ならびにこれにより生ずる人間行為の法則』 Entwicklung der Gesetze des menschlichen Verkehrs und der daraus fliessenden Regeln für menschliches Handelnを完成。この著は限界効用学説を初めて正確に記述したもので,消費の増加につれて追加的効用が減少すること,そして効用最大化のためには,各用途についての追加的効用が等しくなければならないことを明確にした。この限界効用逓減の法則限界効用均等の法則は,今日でもゴッセンの第1法則,第2法則と呼ばれている。しかし本書は彼の生存中には世の注目をひくにいたらず,死後 W.ジェボンズ,L.ワルラスらによって初めてその学説が高く評価されるにいたった。

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百科事典マイペディアの解説

ゴッセン

ドイツの経済学者。法律を学び官吏をした後,保険会社を営み失敗。その後はケルンで経済学を研究。晩年は《人類交易の諸法則の発達》執筆に没頭。生前は認められなかったが,本書で彼の唱えたゴッセンの第一法則(限界効用逓減の法則)と第二法則(限界効用均等の法則)は,後に限界効用学派の根本概念となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

ゴッセン【Hermann Heinrich Gossen】

1810‐58
ドイツの経済学者。ボン近郊デューレンに生まれ,ボン大学およびベルリン大学で法律学を学んで官吏となった。1847年に退職し,54年に《人間交易の諸法則ならびにこれより生ずる人間行為の諸法則の発展》を出版した。出版当時はほとんど評価されなかったが,後にW.S.ジェボンズやF.ウィーザーらにより,限界効用理論展開における先駆性を高く評価されるようになった。限界効用逓減の法則はゴッセンの第1法則,限界効用均等の法則はゴッセンの第2法則ともよばれ,70年代に始まる経済学の新しい流れである限界分析の先駆者の一人としての地位は今日でも一般に認められている。

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大辞林 第三版の解説

ゴッセン【Hermann Heinrich Gossen】

1810~1858) ドイツの経済学者。著「人間の交換の諸法則」は限界効用理論の先駆的業績。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゴッセン
ごっせん
Herman Heinrich Gossen
(1810―1858)

ドイツの経済学者。初期の限界効用学説の創始者の一人。当時ナポレオン治下のフランス領になっていたジューレンに生まれ、ボン、ベルリン両大学で法律学を学んだ。生涯をほぼ官吏として終始したが、1850年ごろから肺結核のため死期を自覚して年来の構想をまとめたのが『交換経済の諸法則とこれに由来する経済行為の規範の諸法則との発展』Entwicklung der Gesetze des menschlichen Verkehrs und der daraus fliessenden Regeln fr menschliches Handeln(1854)である。この書物は難解のため売れず、落胆した著者が買い取って焼却したといわれるが、のちにD・アダムソンによって発見され、S・ジェボンズによって再評価されてから有名になり、「限界効用逓減(ていげん)の法則」に相当するものを「ゴッセンの第一法則」と名づけたのはF・ウィーザーであり、「限界効用均等の法則」に相当するものを「ゴッセンの第二法則」と名づけたのはW・レキシスであったように、後世になってその業績が見直されたのである(1927年にはF・A・ハイエクの校訂による第3版が出た)。
 ゴッセンはこれらの法則を利用して、J・ベンサムの功利主義や、A・コントの実証主義の影響のもとに、人間生活の享楽的極大化を目ざすヘドニズム(享楽主義)の体系を構築しようとした。その理論的帰結として、自由主義的社会改革論を展開し、個人の能力に応じて分配の最適状態を実現するためには、土地・資本の私有が障害になるとして、土地の国有化と国家的信用制度を提唱したが、これらの構想はL・ワルラスやP・J・プルードンの場合と類似している。[島津亮二]

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367日誕生日大事典の解説

ゴッセン

生年月日:1810年9月7日
ドイツの経済学者
1858年没

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