フランスのパリで毎年秋に開催される美術公募展。1903年、建築家フランツ・ジュールダンFrantz Jourdain(1847―1935)を会長として創設された。「サロン・ナショナル」の保守性、「アンデパンダン展」の自由な無性格に反発し、創立当時の前衛的傾向を代表した。創立メンバーはマチス、マルケ、ルオー、ビュイヤールたちで、のちにドラン、ブラマンクらも参加。1905年の同展の、いわゆる「野獣の檻(おり)」の展示でフォービスムが誕生し、やがて1910年代にはキュビスムの拠点となっている。同展はまた、革命的な役割を果たした画家たちの大回顧展のためにスペースを割き、セザンヌ、ルドン、ロートレックたちの大展覧会によってこれらの巨匠の真価を一般に知らせるという役割をももった。とくに1907年のセザンヌ回顧展は名高い。
[中山公男]
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…1863年には,サロン落選者のための落選展Salon des refusésが開かれた。その後,この公的機関によるサロンに反対して84年にアンデパンダン展Salon de la Société des artistes indépendantsが組織されたのを初めとして,サロン・ドートンヌSalon d’automne(1903),サロン・デ・チュイルリーSalon des Tuilerie(1923)などがそれぞれの美学上の主張を掲げて組織されている。イギリスではロンドンの美術家の協会であったイギリス美術家協会Society of Artists of Great Britainが1760年に展覧会を開催したのが最初であり,これはローヤル・アカデミーに引き継がれて69年以後毎年展覧会が開催されている。…
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