サントス(英語表記)Santos

翻訳|Santos

デジタル大辞泉 「サントス」の意味・読み・例文・類語

サントス(Santos)

ブラジル南東部の港湾都市サンパウロ外港として発展コーヒー積み出し港。海岸保養地。日本人移住者の最初の入植地。

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精選版 日本国語大辞典 「サントス」の意味・読み・例文・類語

サントス

  1. 〘 名詞 〙 ( [ポルトガル語] santos サントの複数形 ) キリシタン用語。諸聖人。
    1. [初出の実例]「かたうりかにてましますさんたゑけれじゃさんとすみなつうようし玉ふ事」(出典:どちりなきりしたん(一六〇〇年版)(1600)六)

サントス

  1. ( Santos ) ブラジル南東部の大西洋岸にある港湾都市。サンパウロの外港で、ブラジル第一の貿易港。コーヒーの積出しは世界一。海岸は有名な海水浴場と保養地。

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改訂新版 世界大百科事典 「サントス」の意味・わかりやすい解説

サントス
Santos

ブラジル南東部,サン・パウロ州の大西洋沿岸地帯にある都市で,ブラジル最大の港をもつ。人口41万8375(2005)。サン・ビセンテ島上にあるが,大陸に密着し,サン・パウロ市より63kmの地点にある。16世紀,植民初期に開けたが,長く一寒村にすぎず,19世紀中葉からサン・パウロ州コーヒー生産の爆発的成長とともに〈コーヒーの港〉となった。世界消費量の7~8割を占めてきたブラジル・コーヒーの大部分はサン・パウロ,パラナ両州の内陸より送られて,この港からおもにヨーロッパ,北米に輸出された。またコーヒーの全盛期約1世紀の間に約300万人の外国移民(日本移民も)が入国したが,そのほとんどがこの港に上陸した。サン・パウロ州には早く1860年代以来鉄道網がよく発達し,この港を育てた。また1930年以降サン・パウロ首都圏はラテン・アメリカ最大の工業地帯に成長し,サントスは今,〈コーヒーの港〉から〈工業地帯の港〉に変貌しつつある。
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サントス
Lope K.Santos
生没年:1879-1963

フィリピンの作家。ルソン島リサール州の生れ。苦学してマニラの師範学校を卒業,教師となった。このときフィリピン革命を経験,以後目覚ましい社会活動が開始された。1902年にフィリピン初の労働組合,フィリピン民主労働組合の創設に参加,03年以後は《再生》ほか多数のタガログ語週刊誌の創刊,編集に携わり,自らも自然主義的社会派小説をそれらに連載,《朝焼け日の出》(1906)は社会派タガログ文学の古典とされている。1910-22年にリサール州知事,ヌエバ・ビスカヤ州知事,上院議員などを歴任した。その後タガログ語,タガログ文学の普及と国語の育成に尽力。フィリピン大学その他で教壇に立つとともに,国立国語研究所の所員および所長(1941-45)をもつとめ,多くの貴重な業績を残した。
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百科事典マイペディア 「サントス」の意味・わかりやすい解説

サントス

ブラジル南東部,サン・パウロの南東約50kmにある大西洋岸の港湾都市。19世紀中葉から世界最大のコーヒーの輸出港となる。1930年代以降,サン・パウロ工業圏の拡大にともない,当市の工業化も進んでいる。1908年日本の最初のブラジル移民が笠戸丸で到着した。1543年創設。41万7098人(2009)。

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