ポルトガル中部,首都リスボンの西北西約30kmにある町。人口約1万6000。ヨーロッパ大陸の最西端ロカ岬を西端としてほぼ東西に走るシントラ山脈北斜面の東端,標高207mに位置する。杉,ユーカリ,ミモザなど多様な木が自生し,良質の鉱水を産する同山脈の豊かな自然は,カモンイスやバイロンによってうたわれた。少なくともディニス王(1261-1325)のころより王家の避暑地となり,歴史的建造物も多い。2本の巨大な円錐形煙突で知られる王宮は,14世紀末ジョアン1世により建てられ,20世紀まで王家の夏の別荘であった。世界各地の植物を集めた植物園があり,その山頂には多くの様式が混在し特異な様相を呈するペーナ城(19世紀中ごろ)がある。北東500mの山頂にそびえるモーロ人(ムーア人)の城(8世紀)も名勝地の一つ。シントラは海岸沿いのリゾート地カスカイスとともに首都近郊の二大観光地となっている。
執筆者:彌永 史郎
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ポルトガル中西部、エストレマドゥーラ地方の観光保養都市。リスボンの北西20キロメートル、シントラ山地北側の標高200メートルに位置する。人口2万4370(2001)。うっそうたる森に囲まれた大別荘が多い。フェルディナンド2世によって19世紀に建設されたペーナ城や、よく保存されたアラブ人の城からの眺望が有名。1995年、シントラの文化的景観が世界遺産の文化遺産(世界文化遺産)として登録されている。
[田辺 裕・柴田匡平]
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…人口約1万6000。ヨーロッパ大陸の最西端ロカ岬を西端としてほぼ東西に走るシントラ山脈北斜面の東端,標高207mに位置する。杉,ユーカリ,ミモザなど多様な木が自生し,良質の鉱水を産する同山脈の豊かな自然は,カモンイスやバイロンによってうたわれた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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