日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ジュコフスキー(Nikolay Egorovich Zhukovskiy)
じゅこふすきー
Николай Егорович Жуковский/Nikolay Egorovich Zhukovskiy
(1847―1921)
ロシア・ソ連の流体力学者。技術者の子供として生まれ、モスクワで初等教育を受け、モスクワ大学の物理数学科を卒業。1870年より女学校、1872年よりモスクワ技術学校で数学を教え、その後モスクワ大学教授。彼は約200に及ぶ力学とそれを工学に応用した論文を発表した。そのなかには数学者のコワレフスカヤの研究に関係したものもあるが、最大の業績は流体力学とその応用に関するものである。航空機の翼の揚力の理論(クッタ‐ジュコフスキーの定理)、プロペラの渦動理論、翼のもっとも有効な断面の決定など、多くの業績がある。ソ連の中央航空力学研究所の創立者であり、航空力学の建設者である。
[佐藤 忠]
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