インドネシア東部,モルッカ(マルク)諸島南部の島。Seramともつづる。東西に細長く延び,マニパ海峡を隔ててブル島と,セラム海峡によりアンボン島と隣接する。面積約1万8000km2。人口約11万。主都は北岸のワハイ。地形は山がちで東西に山地が走り,最高点はビナイヤ山(3019m)。南西部海岸には多くの湾入がある。山地は大部分密林に覆われる。先住民はプロト・マレーあるいはメラネシア的要素の濃いアルフール族とされるが,海岸には他民族も混住する。言語的にはアンボン・ティモール語系に属する。住居は杭上家屋が主である。密林ではダマール(樹脂)の特産があるが,平地では米,ココヤシの栽培も行われる。地下資源は豊富で,ボーキサイト,ニッケル,鉄鉱,石油(北部のブーラ)が注目を集める。
執筆者:別技 篤彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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