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ソーシャルビジネス social business

デジタル大辞泉の解説

ソーシャル‐ビジネス(social business)

環境・貧困などの社会的課題の解決を図るための取り組みを持続可能な事業として展開すること。低利融資を通じて貧困層の自立を支援し、ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行が典型例。→社会的企業
環境・地域活性化・少子高齢化・福祉・生涯教育など社会的課題への取り組みを、継続的な事業活動として進めていくこと。地域の自立的発展、雇用創出につながる活動として有望視されている。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ソーシャルビジネス

高齢者や障害者の支援、貧困の削減、環境保全、地方活性化といった社会が抱える課題の解決をビジネスの手法で目指す取り組み。事業体はNPOや企業など。高齢者担い手となっている例では、料理のつま葉っぱを商品化した徳島県上勝町の「いろどり」が有名。

(2017-09-16 朝日新聞 夕刊 1総合)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ソーシャルビジネス
そーしゃるびじねす
social business

自然環境、貧困、高齢化社会、子育て支援などといったさまざまな社会的課題を市場としてとらえ、持続可能な経済活動を通して問題解決に取り組む事業のこと。このような社会的課題の解決を目的に事業を展開する組織や企業を社会的企業またはソーシャルベンチャーsocial ventureとよぶ。2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのグラミン銀行(貧困層を対象とした小口金融)と創設者のユヌスがもっとも典型的な成功例とされる。このほかに、子供の識字能力の育成と教育における男女の格差是正を掲げ、開発途上国の子供たちの人生を変えることを目ざすNGO(非政府組織)のルーム・トゥ・リードRoom to Read(アメリカ)、ホームレスの社会復帰に貢献するために独自編集の雑誌を発行する社会志向型企業のビッグイシューThe Big Issue(イギリス)などがビジネスモデルとして有名である。
 ソーシャルビジネスに通じる最初の動きは、1991年にイタリアで制定された法律により社会協同組合が規定されたことであったとされる。この法律では社会協同組合がどのような活動を行う法人なのかについて、「不利な状況に置かれた人々の労働参入を目的とする農業・工業・商業およびサービス等のさまざまな活動の展開」として定義されている。また、なんらかの理由で社会的に排除social exclusionされる人々に対する政策に力を入れてきたイギリスでは、2004年にコミュニティ利益会社(Community Interest Company、CICと略される)規定が設けられ、2005年にソーシャルビジネスに取り組む組織や企業に特化した法人形態が法制化された。2009年には約3000社の登録がみられる。アメリカにはLLC(Limited Liability Company、有限責任会社)に準じた法人格のL3C(Low-profit Limited Liability Company、低収益有限責任会社)が、イギリス同様の優遇制度として設けられている。日本には該当するような法人格がないため、2010年(平成22)に鳩山由紀夫(はとやまゆきお)首相のもとで設置された「新しい公共」円卓会議で、「社会事業法人制度」が提案され、法制化に向けた検討が進められている。[編集部]

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