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ツマベニチョウ Hebomoia glaucippe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ツマベニチョウ
Hebomoia glaucippe

鱗翅目シロチョウ科。前翅長 45~50mm。日本産シロチョウのなかの最大種で,同時に最も美しい種の一つ。では翅の地色は白色で,前翅端には黒色部で囲まれた橙赤色の三角斑がある。では翅は紫がかった灰白色で,前翅端は黒色部が多く,橙赤色部は少い。後翅裏面には褐色の雲状紋がある。幼虫はギョボクなどフウチョウソウ科の植物を食べ,成虫は年4回以上出現する。飛び方は速い。九州南端部,南西諸島,台湾,フィリピン,中国,スリランカ,インド,モルッカ諸島に広く分布し,多くの亜種が認められている。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ツマベニチョウ

羽の先端が鮮やかなオレンジ色チョウ日南海岸が生息分布の北限で、県のレッドデータブック絶滅危惧(きぐ)2類に分類される。魚の形に加工して疑似餌として使われる樹木「ギョボク」の葉を好む。

(2010-11-07 朝日新聞 朝刊 宮崎全県 1地方)

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百科事典マイペディアの解説

ツマベニチョウ

鱗翅(りんし)目シロチョウ科の1種。シロチョウ科の最大種で,開張100mm内外。雄は白色,前翅には黒で縁どられた赤色斑をもつ。雌は黒色部が多く,地色は灰色。鹿児島南端から沖縄,台湾,中国南部を経てインド,フィリピンなどに分布。

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世界大百科事典 第2版の解説

ツマベニチョウ【Hebomoia glaucippe】

鱗翅目シロチョウ科の昆虫(イラスト)。東洋熱帯に広く分布する大型チョウで,シロチョウ科では世界最大。開張は9.5~10.5cm。南西諸島のほか,薩摩・大隅両半島の南端まで分布し,九州が分布の北限。雄は雌と少し斑紋が異なる。雌は雄より前翅の橙赤紋が小さく,暗褐色鱗粉斑点が前・後翅ともよく発達する。和名はこの赤紋に由来する。大隅半島ではサタチョウ(佐多蝶)と呼んでいる。 敏速に飛び,花によく集まる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ツマベニチョウ
つまべにちょう / 褄紅蝶
great orange tip
[学]Hebomoia glaucippe

昆虫綱鱗翅(りんし)目シロチョウ科に属するチョウ。日本では九州南端の大隅(おおすみ)半島、薩摩(さつま)半島の中・南部以南から南西諸島にわたって分布し、南西諸島ではとくに珍しいものではない。国外では西はスリランカ、インドから東はモルッカ諸島にかけて南アジアにその分布は広い。はねの開張90~100ミリメートル程度。日本産のシロチョウ科では最大の種で、前ばねの表の先半には橙赤(とうせき)色の斑紋(はんもん)があり美しい。春から秋にかけて数回の発生を繰り返すが、第一化の春のチョウは以後発生のものよりやや小形で、前ばねがとがる。飛び方は速く、また高く飛ぶので、花を訪れるもののほかは捕まえにくい。幼虫の食草はフウチョウソウ科のギョボク。アブラナ科植物でも飼育可能。蛹態(ようたい)または幼虫態で冬を越す。[白水 隆]

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