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テナガエビ Macrobrachium nipponense

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

テナガエビ
Macrobrachium nipponense

軟甲綱十脚目テナガエビ科 Palaemonidae。体長 10cm。体色は緑色を帯びた褐色ないし暗褐色で,濃色の複雑な斑紋がある。額角上縁に 11~15棘,下縁に 2~5棘をもつ。成長した雄の第2胸脚は体長の 2倍に達する。北海道を除く日本全土,大韓民国(韓国),中国の比較的低地の河川,湖沼に分布し,流れのゆるやかな砂泥底質に生息する。近縁のヒラテテナガエビ M. japonicum は個体数がやや少ないが,房総半島以南に分布し,流れのある瀬を好んで生息している。沖縄県にはミナミテナガエビ M. formosense,コンジンテナガエビ M. lar などが普通に見られ,いずれも食用とされる。テナガエビ科には大型の淡水産自由生活種,潮間帯を主生活圏とするスジエビ類(→スジエビ)のほか,二枚貝類やカイメン類,サンゴ類(→サンゴ)などと共生するカクレエビ類(→カクレエビ)も含まれる。テナガエビ科に共通の特徴は,第1胸脚,第2胸脚に鋏をもつほか,第2胸脚が著しく長い,あるいは大きいことである。(→甲殻類十脚類節足動物軟甲類

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百科事典マイペディアの解説

テナガエビ

甲殻類テナガエビ科の淡水産のエビ。体色は暗緑色。体長は9cmくらい。第1触角は3本の長いひげに分かれ,第1・2胸脚ははさみとなり,特に雄の第2胸脚の長さは体長の1.5倍ほどにもなる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

テナガエビ
てながえび / 手長蝦
oriental river prawn
[学]Macrobrachium nipponense

節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目テナガエビ科に属する淡水エビ。水産業上の重要種で、本州、四国、九州各地のほか、朝鮮半島、中国大陸北部、台湾に分布し、流れの緩やかな河川の中・下流域や湖沼にすむ。体長9センチメートルに達し、第2胸脚が、大形の雄では体長の2倍に達する。額角(がっかく)は水平に突出し、上縁に11~15歯、下縁に2~5歯がある。体色は緑色または緑青色を帯びた褐色を呈し、濃色の複雑で不規則な斑紋(はんもん)がある。産卵期は5月下旬から9月中旬で、約1年で性的に成熟し、交尾、抱卵後、幼生を放したあとに死ぬ。
 本州中部地方以南には流れのある瀬を好むヒラテテナガエビ(ヤマトテナガエビ)M. japonicumや静水性のミナミテナガエビM. longipesなどもみられる。琉球(りゅうきゅう)諸島から南に産するコンジンテナガエビM. larは、東南アジア原産の体長40センチメートルに達するオニテナガエビM. rosenbergiなどとともに、養殖の対象とされている。[武田正倫]

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