デール(英語表記)Dale, Earnest

デジタル大辞泉 「デール」の意味・読み・例文・類語

デール(Henry Hallet Dale)

[1875~1968]英国の生理学者ヒスタミン作用などを研究。アセチルコリン神経伝達物質であることを発見し、1936年、O=ローイとともにノーベル生理学医学賞受賞

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精選版 日本国語大辞典 「デール」の意味・読み・例文・類語

デール

(Sir Henry Hallett Dale サー=ヘンリー=ハリット━) イギリスの生理学者。ヒスタミンの血圧降下作用や、アセチルコリンの研究がある。一九三六年ノーベル医学・生理学賞受賞。(一八七五‐一九六八

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デール」の意味・わかりやすい解説

デール
でーる
Sir Henry Hallett Dale
(1875―1968)

イギリスの生理学者。ロンドン生まれ。1894年ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに入学、1898年卒業。その後、臨床医学を修め、1903年フランクフルト・アムマインエールリヒ師事。1904年ウェルカム生理学研究所に入り、1906年所長、1914年国立医学研究所の生化学薬理学部長、1928年同研究所長、1946年デービー‐ファラデー研究所長兼化学教授となった。薬理学における業績が大きく、1910年麦角(ばっかく)からヒスタミンを分離し、その化学組成アドレナリンへの影響を研究、この研究から外科手術の際のショックやアナフィラキシーに及ぼすヒスタミンの作用の研究へと進んだ。とくに有名なのは、アセチルコリンが神経刺激の化学伝導物であることを明らかにしたことであり、1936年には「神経刺激の化学的伝達に関する諸発見」によりO・ローイとともにノーベル医学生理学賞を受賞した。

[大鳥蘭三郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デール」の意味・わかりやすい解説

デール
Dale, Earnest

[生]1917.2.4. ハンブルク
アメリカの経営学者。ケンブリッジ大学,エール大学を卒業。ペンシルバニア大学の経営学教授であり,同時にアーネスト・デール・アソシエーツ (ニューヨーク) というコンサルタント会社の社長をつとめる。アメリカ経営学なか経験学派の中心をなし,比較的方法を提唱して現実の経営活動を歴史的実証的に比較,研究し,現実的理論と手法を明らかにする立場を取る。組織,管理に関する数多くの著書がある。従来の研究と経験を集大成した『経営管理-その理論と実際』 Management: Theory and Practice (1965) は有名で,その他『経営組織の立案と実施』 Planning and Developing the Company Organization Structure (55) ,『大企業を組織した人々』 The Great Organizers (60) ,"Staff in Organization" (60,L. F.アーウィックと共著) ,『現代経営の方法』 Modern Management Methods (66,L. C.ミクロンと共著) 。

デール
Dale, Sir Henry Hallett

[生]1875.6.9. ロンドン
[没]1968.7.23. ケンブリッジ
イギリスの生理学者。 1909年にケンブリッジ大学医学部を卒業。ライムギの麦角の研究から,アレルギーやアナフィラキシー現象に関与するとされているヒスタミンおよびその類似物質の研究に入った。 28~42年には国立医学研究所の理事,ロイヤル・ソサエティ会長,さらに第2次世界大戦中は内閣の科学諮問委員会会長,原子力諮問委員会委員をつとめた。この間にアセチルコリンを分離し,それが副交感神経の反応に関係があることを明らかにした。アセチルコリンが神経伝導に果す役割を解明したことに対し,36年ドイツの O.レーウィとともにノーベル生理学・医学賞を受けた。なお 32年にナイト,44年にメリット勲位も受けた。

デール
Dale, Richard

[生]1756.11.6. バージニア,ノーフォーク
[没]1826.2.26. フィラデルフィア
アメリカの海軍軍人。アメリカ独立戦争で活躍。戦争勃発当初バージニア植民地軍大尉としてイギリス海軍の捕虜となり国王派軍に参加したが,すぐにアメリカ側に転じた。イギリス海峡で再びイギリスの捕虜となったが,1年後フランスへ逃亡,J.ジョーンズ指揮下の『ボノム・リチャード』号に乗り,1779年9月ヨークシャー沖で,イギリスの『セラピス』号と戦い勇名をはせた。戦後 83~94年商船隊隊長。 94~1802年アメリカ海軍大佐としてトリポリ封鎖に成功した。

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百科事典マイペディア 「デール」の意味・わかりやすい解説

デール

英国の生理学者,薬理学者。ケンブリッジ大学卒業後,国立薬学研究所長,王立協会長などを歴任。ヒスタミンの血圧降下作用,また神経刺激伝導に関するアセチルコリンの生理作用などを解明し,1936年ノーベル生理医学賞。

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