トウゴマ(唐胡麻)(読み)トウゴマ(英語表記)Ricinus communis; castor-oil plant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トウゴマ(唐胡麻)」の意味・わかりやすい解説

トウゴマ(唐胡麻)
トウゴマ
Ricinus communis; castor-oil plant

トウダイグサ科の大型の一年草。別名ヒマ (蓖麻) ともいう。熱帯や暖帯では多年生で低木状になる。インドまたはアフリカの原産といわれ,アメリカやインドネシアで油脂植物として多く栽培される。茎は赤紫色の太い円柱形で中空である。葉は径 20~30cmもの大きな掌状葉で,5~11に中裂し長い柄をもつ。夏から秋にかけて,総状花序をなして多数の単性花をつける。雌花は花序の上方につき,雄花下方に群生する。雄花には多数のおしべ,雌花には6本に分れた花柱があり,ともに5枚の花被がある。果実はとげ状突起のある球形蒴果で,中に3個の種子を生じる。種子は蓖麻子と呼ばれ油脂を含み,これをしぼってひまし油をとり下剤に用いる。また工業用として,エンジンの減摩剤,印刷インクやポマードの原料とされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android