トリニール(英語表記)Trinil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トリニール
Trinil

インドネシア,東部ジャワを東西に流れるソロ川上流の集落。 1891年にオランダ人 E.デュボアピテカントロプス・エレクトゥス (直立猿人) をこの地で発見したことで有名。その後 1907~08年にはセレンカの調査隊がこの地の更新世動物相植物相を明らかにしている。

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世界大百科事典 第2版の解説

トリニール【Trinil】

インドネシアのジャワ島中部のソロ川中流沿岸の村。1891年にオランダ人のE.デュボアが,初めてピテカントロプス・エレクトゥスの頭蓋骨をこの地で発見した。出土した地層は中部洪積世のカブーKabuh層であり,その層から出土した動物化石などによる動物層はトリニール相と呼ばれる。北京原人の発見までの間,多くの議論を喚起したピテカントロプスの発見地であるトリニールは,セレンカH.Selenkaの調査隊によって,1907‐08年に再び調査されたが,豊富な動物化石を得たのみで人骨は発見されなかった。

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大辞林 第三版の解説

トリニール【Trinil】

インドネシア、ジャワ島の東部、ソロ川沿岸の地。一九世紀末、化石人類(ピテカントロプス-エレクトゥス)が出土。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トリニール
とりにーる
Trinil

インドネシア、ジャワ島中部、ソロ川中流域に位置する、ピテカントロプス(ホモ・エレクトゥス・エレクトゥス)の最初の出土地。1891年オランダのデュボアが、トリニール村を流れるソロ川の中州から頭骨を発見した。92年、頭骨出土地点から15メートル離れた地点で左大腿(だいたい)骨を発見し、94年にこれらの動物化石をピテカントロプス・エレクトゥスとして報告。1907~08年にドイツのセレンカが、中州を挟む両側の地層を組織的に調査し、ステゴドンゾウなどを標式化石とするトリニール層(中部更新世)の動物相、植物相を明らかにし、その後のジャワ島中部サンギランにおけるジャワ島更新世人類の研究の基礎を築いた。[青柳洋治]
『鈴木尚著『化石サルから日本人まで』(岩波新書)』

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世界大百科事典内のトリニールの言及

【ピテカントロプス】より

…ジャワ原人と訳される。ピテカントロプスの発見は,ジャワ島中央部を流れるソロ川沿岸のトリニールTrinilで,1891年から翌年にかけてデュボアが頭蓋冠と歯と大腿骨の化石を発掘したのに始まる。彼は脳頭蓋の形がヒトとサルの中間型であることと,大腿骨の形が現代人的であることから,〈直立した猿人〉という意味のラテン語学名〈ピテカントロプス・エレクトゥスP.erectus〉をこの化石人類につけて発表した。…

【ピテカントロプス】より

…ジャワ原人と訳される。ピテカントロプスの発見は,ジャワ島中央部を流れるソロ川沿岸のトリニールTrinilで,1891年から翌年にかけてデュボアが頭蓋冠と歯と大腿骨の化石を発掘したのに始まる。彼は脳頭蓋の形がヒトとサルの中間型であることと,大腿骨の形が現代人的であることから,〈直立した猿人〉という意味のラテン語学名〈ピテカントロプス・エレクトゥスP.erectus〉をこの化石人類につけて発表した。…

※「トリニール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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