C3H9N(59.11).(CH3)3N.第三級アミンの一つ.天然に広く存在し,動物,植物質が分解するときに生じる.その母体としては,グリシンベタイン,コリン,またはレシチンなどが考えられる.ギ酸アンモニウムをホルムアルデヒドと熱して製造する.魚類の腐敗臭をもつ無色の気体.融点-124.0 ℃,沸点3.5 ℃.0.6709.1.3631.Ka25 7.4×10-5.水およびほとんどの有機溶媒に可溶.塩基性が強い.悪臭防止法による指定物質で,発生源は畜産農業,複合肥料製造業,魚腸骨処理場,水産缶詰製造業など.[CAS 75-50-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
第三アミンの一つ。化学式(CH3)3N。強い魚臭のする無色の気体。融点-117.2℃,沸点3.4℃(755mmHg)。密度d40=0.6709。水,エチルアルコールと任意の割合でまざり,エーテル,ベンゼン,クロロホルムに可溶。工業的には,メチルアルコールとアンモニアを脱水触媒の存在下に反応させてつくる。実験室では,パラホルムアルデヒドと塩化アンモニウムとを加熱して生ずるトリメチルアミン塩酸塩をアルカリ処理して得る。植物体中に見いだされ,また,魚類などの動物組織が腐敗する際に分泌されるトリメチルアミンオキシドが,細菌の作用を受けて分解するときにも生ずる。工業原料として用途は広い。
→アミン
執筆者:小川 桂一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…日本では一般にマグロの青肉と呼ぶ。青肉の発現には,筋肉色素ミオグロビンと海産魚介類の筋肉中に普遍的に含まれるトリメチルアミンオキサイド(TMAO)が関与する。とくにTMAO含量の高いマグロが青肉になりやすく,ビンナガの場合,尾部肉100g当りのTMAO窒素が7~8mg以上のものは蒸煮後,青肉になることが経験的に知られている。…
…4個のsp3混成軌道のうち3個は窒素原子と結合している原子とのσ結合に使われ,残りの1個には結合に関与しない1対の電子(非共有電子対)が入る。たとえばトリメチルアミンでは,結合角CNCは108度,C-N結合の長さは1.47Åであり,正四面体の中心に窒素原子を置いた場合に,正四面体の4個の頂点のうちの3個に炭素原子が位置し,残りの1個の頂点に向かって非共有電子対がのびた形をしている(図2)。このようにアミンの窒素原子がピラミッド形をとるため,窒素原子に結合している3個の基が互いに異なる場合には,窒素原子は不斉中心になり鏡像体が生ずる。…
※「トリメチルアミン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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