出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
芳香族アミンの一つ。メチル基とアミノ基の相対的な位置により3種の異性体があり、いずれも対応するニトロトルエンの還元で得られる。アミノトルエン、メチルアニリンなどともいう。各種の染料の合成に用いられる。
(1)o(オルト)-トルイジン 無色の液体。普通はやや黄色を帯び、酸素や光の作用で赤褐色に変わる。水にはほとんど溶けないが、エタノール(エチルアルコール)、エーテルにはよく溶ける。
(2)m(メタ)-トルイジン p(パラ)-トルイジンから2-ニトロ-4-メチルアニリンを経て合成する方法、トルエンを塩化アルミニウムの存在でメチルヒドロキシルアミンまたはヒドロキシアンモニウム塩でアミノ化する方法などでも合成される。性質はo-トルイジンに似ている。
(3)p-トルイジン 無色の結晶。水にはわずかに溶ける。エタノール、エーテルに対する溶解度は他の二つの異性体より劣る。
[務台 潔]
アミノトルエン,メチルアニリンに相当する芳香族アミンで,o-,m-,p-の3異性体がある。いずれも対応するニトロトルエンの還元で得られるが,m-体は塩化アルミニウム存在下にヒドロキシルアミンとトルエンとを加熱しても得られる。
o-体は無色の液体で,融点はα体(不安定)-24.4℃,β体(安定)-16.25℃。沸点199.7℃。空気中で光に当たると赤褐色に変わる。塩基解離指数pKb(25℃)=9.61。m-体は無色の液体で,沸点203.3℃。pKb(25℃)=9.31。p-体は光沢のある無色の葉状結晶で,融点43.5℃,沸点200.3℃。pKb(25℃)=8.93。いずれも水に微溶で,たいていの有機溶媒に可溶。染料,色素の合成原料として重要である。
執筆者:小川 桂一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
aminotoluene.C7H9N(107.16).C6H4(CH3)NH2.トリルアミンまたはトルエンアミンともいう.o-,m-,p-トルイジンの3種類の異性体がある.いずれも対応するニトロトルエンを還元してつくられ,アニリンに類似した性質をもつ.o-およびm-トルイジンは無色の液体であるが,p-トルイジンは結晶である.水に微溶,たいていの有機溶剤に溶け,種々の染料の中間体として重要性をもつ.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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