コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ハス(蓮) ハスNelumbo nucifera; lotus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハス(蓮)
ハス
Nelumbo nucifera; lotus

スイレン科の多年生水草。熱帯インド原産と考えられているが,日本には非常に古く中国から渡来し,広く各地の池,沼,水田などで栽培される。地下茎は細くて節が多く,長大となり,水底の泥の中をはう。葉は地下茎の節より出て,柄は長く直立し水面に出る。葉身は扁円形の楯形で径 40~50cm,葉脈が四方に放射している。夏に,水上に直立した花柄の先に白ないし紅色の花をつける。萼は4~5個で小型,花弁は多数がつき,蜂巣状の花托上面の穴に多数の堅果が熟する。晩秋,葉が枯れた頃に肥大する地下茎の末端部を蓮根として食用にするほか,果実も食べられる。ハスの種子は非常に長期にわたって発芽力をもつことでも有名である。なお,ハスは仏教と密接な関係をもっている。 (→蓮華 , 蓮華座 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

ハス(蓮)【ハス】

熱帯アジア原産のハス科の多年生水生植物。日本に自生していたかどうかははっきりしない。観賞用(花バス),食用(レンコン)として古くから各地の池や沼,水田で栽培され,特に花バスには多くの品種がある。水底の泥の中をはう地下茎の節から長い柄をのばし,径30〜50cmのほぼまるく楯(たて)形をした葉を水面上に出す。夏の朝,水の上につき出る太い花茎の先に1花を開く。花は径10〜25cmで,芳香があり,花弁は20数枚,花色は淡紅,紅,白など。花托はハチの巣状をなし(古名,蜂巣はこれによるといわれる),その穴の中にできた果実は堅い暗黒色の果皮で種子を包んでいる。種子の寿命はきわめて長く,1000年以上前の種子の発芽も知られる。秋の末に地下茎の先端の肥大したものが野菜の蓮根(れんこん)で,種子も食用になる。また薬用植物としても古くから知られ,止血や強壮に用いられる。
→関連項目ハチス

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ハス【ハス(蓮) Nelumbo nucifera Gaertn.】

池や水田,堀などに栽培されるハス科の多年生水草で,仏典の花として,また食用にするれんこん(蓮根)としても日本人になじみ深い植物である(イラスト)。日本には古く大陸から渡来したらしく,《万葉集》にハチスの名で出てくる。英名は(East) Indian lotus,Egyptian lotus,sacred lotus。なおlotusはスイレンをも含めた総称。根茎は白色で細長く泥中をはい,先端部は肥厚し,れんこんとなる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のハス(蓮)の言及

【蓮華文】より

ハス(蓮)の花の文様で,仏教美術上重要な文様だが,文様自体は仏教によって出現したわけではない。古代エジプトのスイレンを起源とするロータス文様が,古くメソポタミア,ギリシア,イランなどで愛用された。…

【蓮根】より

ハスの地下茎で,野菜として利用する。ハスには花を観賞する花バスと食用を主とする食用バスとがあり,食用バスは地下茎がよく肥大する。…

※「ハス(蓮)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

ハス(蓮)の関連キーワード大賀一郎蓮華文紅蓮

今日のキーワード

スタットキャスト

大リーグの全30球場に高精度カメラやレーダーを設置し、ボールや選手の動きを細かく分析。走攻守全てで、これまで分からなかったデータを解析し、試合やチーム作りに生かせる。例えば投手では、投げる球種の回転数...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ハス(蓮)の関連情報