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ハッセル Hassel, Odd

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハッセル
Hassel, Odd

[生]1897.5.17. オスロ
[没]1981.5.11. オスロ
ノルウェーの物理化学者。 1924年ベルリン大学で学位取得。 25年オスロ大学で研究開始,34年物理化学科主任教授,64年退官。その間,ナチス占領下にあって投獄された (1943~45) 。有機化合物の構造決定にX線,電子線回折を導入,特にシクロヘキサンに2種の異性体が存在することを明らかにした。また環式化合物一般の立体配座解析の基礎を据えた功績は大きい。 69年 D.バートンとともにノーベル化学賞受賞。

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百科事典マイペディアの解説

ハッセル

ノルウェーの化学者。オスロ大学卒。1934年同大学教授。シクロヘキサンおよびその化合物の研究を行い,これらの化学構造が平面構造ではなく,椅子(いす)型,舟型の立体構造であることを実証,さらに炭素環式化合物の置換基は環と同じ面上に結合する場合と,環と直角をなして結合する場合とがあるとし,立体配座の概念を発展させた。

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大辞林 第三版の解説

ハッセル【Odd Hassel】

1897~1981) ノルウェーの物理化学者。 X 線回折・電子線回折を使ってシクロヘキサンとその誘導体などの分子構造を解析。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハッセル
はっせる
Odd Hassel
(1897―1981)

ノルウェーの物理化学者。オスロ大学卒業(1920)後、ドイツのミュンヘン大学でK・ファヤンスに学び、吸着指示薬の検出(1923)に貢献した。1924年ベルリン大学で博士号を取得。1934年オスロ大学物理化学教授。
 気体電子線回折による構造化学の研究で知られる。電子線回折は、X線回折、中性子線回折などとともに、物質構造解析のもっとも基本的な手段の一つであるが、気体状態に対してそれが初めて行われたのは1930年のH・F・マルクらの仕事が最初である。ハッセルはその後を受けて、気体電子線回折法が今日の分子構造決定の基本的方法として確立されるのに大きく貢献した。この方法により、シクロヘキサン誘導体の分子構造を解明し、シクロヘキサン分子のいわゆる椅子(いす)型モデルを実証した。それらの成果に対し1969年、D・H・R・バートンとともに「分子の立体配座の概念と解析」でノーベル化学賞を受賞した。[荒川 泓]

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