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ハーフィズ ハーフィズ Ḥāfiẓ, Shams al-Dīn Muḥammad

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハーフィズ
ハーフィズ
Ḥāfiẓ, Shams al-Dīn Muḥammad

[生]1326頃.シーラーズ
[没]1390. シーラーズ
ペルシアの詩人。ペルシア四大詩人の一人で抒情詩の最高詩人。雅号ハーフィズは「コーランの暗記者」を意味する。乱世に生きながら心の平静を保ち,詩的想像力を最高度に発揮した詩人で,郷里シーラーズの支配者インジュー家やムザッファル朝の王に仕え,心から郷里を愛してほとんどそこから離れなかった。

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デジタル大辞泉の解説

ハーフィズ(Ḥāfiẓ)

[1326ころ~1390ころ]イラン神秘主義叙情情詩人。死後に編集された詩集が、ゲーテの「西東詩集」に大きな影響を与えた。

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百科事典マイペディアの解説

ハーフィズ

イランの抒情詩人。シーラーズの出身。名は〈コーランの暗記者〉の意。恋と酒と自然の美を好んでうたい,民衆に広く愛された。その死後グルアンダームが《ハーフィズ詩集》を編む。
→関連項目シーラーズ

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世界大百科事典 第2版の解説

ハーフィズ【ḥāfiẓ】

〈保持者〉〈護持者〉の意を表すアラビア語で,普通コーラン(ハディースを含める場合もある)を全部暗誦している者につける敬称である。かつては法学者の多くがハーフィズである場合が多かったが,彼らの伝記を集めた最古のものにザハビー(1274‐1348)の《暗誦者列伝Tabaqāt al‐ḥaffāẓ》がある。子どもがコーラン塾(クッターブ)に通ってコーラン全章の暗誦が終わると,家族の者はコーラン教師と学友を招いてハトマ(暗誦完了)の祝いをする。

ハーフィズ【Ḥāfiẓ】

1326‐90
イランの抒情詩人。シーラーズに生まれ,この地に没した。青年時代に,詩人,文人の保護者として有名なファールス州の支配者,アブー・イスハークに仕え,詩才を磨いた。壮年時代に,文人王シャー・シュジャーに仕え,愛や恋人,酒などを主題とする多くの抒情詩をうたう。一見耽美的にみえる彼の詩の真意は,神秘主義の陶酔境を巧みな比喩をもって表現したもので,古来最もイラン人に愛され続けている。【岡田 恵美子】

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大辞林 第三版の解説

ハーフィズ【Hāfiz】

〔コーランの暗記者の意〕 (1326頃~1390) ペルシャの抒情詩人。神秘主義的象徴を加味して恋と酒と郷土の自然を甘美に歌った「ハーフィズ詩集」はゲーテの「西東詩集」に大きな影響を与えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハーフィズ
はーふぃず
Shams al-Dn Muammad fi
(1326ころ―1390)

ペルシアの詩人。ハーフィズは「コーランの暗記者」を意味する。イラン南部の都市シーラーズに生まれ、こよなく郷里を愛し、生涯そこから離れなかった。幼くして父を失うが、かなりの学問を修めた。保護者との関係で生涯は三期に分けられる。シーラーズの支配者インジュー家のアブー・イスハーク王に仕えた1353年までの青年期、ムザッファル朝のシャー・シュジャー王に仕えた1384年までの壮年期、そして円熟期と晩年である。これらの時代的背景は作品によく現れている。乱世に生きながら心の平静と詩的想像力をけっして失うことはなかったが、青年時代に目撃した支配者交替の流血惨事は彼に大きな影響を与え、現世への不信と運命論が作品の基調の一つになった。ペルシア文学史上、叙情詩の最高詩人と評され、「神秘の翻訳者」「不可思議な舌」の異名でも知られる。
 彼は自由奔放を旨とし、宗教の外面的束縛を無視し、神秘主義詩人として俗世を超越し、偽善的態度を激しく非難し、現世のできごとすべてを象徴的にみて作詩に努めた。現存のもっとも権威ある『ハーフィズ詩集』は495の叙情詩と若干の叙事詩を収める。彼の作品の最大の特色はすべてを象徴的手法によって作詩したことで、詩の真意をめぐって東西の学者で解釈が大きく分かれている。東洋の学者は神秘主義の立場から解釈するのに対し、西洋の学者は現実の見地から眺めている。そこでハーフィズの詩によく現れる酒や美女は、「神秘主義的な愛」「神」、現実の酒、美女とも解釈される。彼の詩集は中世以来「ハーフィズ占い」としても用いられ、今日に至るまでペルシア語文化圏でもっとも広く愛誦(あいしょう)されている。インド、トルコ、その他の国の詩人にも大きな影響を及ぼしたが、とくにゲーテの『西東詩集』が『ハーフィズ詩集』の強烈な感銘から生まれたことは名高い。[黒柳恒男]
『黒柳恒男訳『ハーフィズ詩集』(1976・平凡社・東洋文庫)』

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世界大百科事典内のハーフィズの言及

【ペルシア文学】より

…サーディーは不朽の名作《薔薇園(グリスターン)》と《果樹園》を作詩した教訓詩の最高詩人として名高い。 イル・ハーン国没落後,英雄ティムールの出現まで各地に地方王朝が栄えて宮廷詩人も復活したが,14世紀にシーラーズにおいて活躍した抒情詩の最高詩人ハーフィズは酒,恋,美女などをテーマに象徴主義手法を用いて作詩し,神秘主義思想と現実の両意に解釈できるように表現し,抒情詩を最高・完成の域に達せしめた。15世紀のティムール朝時代に文化の中心になったヘラートにおいては,古典時代の最後を飾る偉大な神秘主義詩人ジャーミーが現れ,神秘主義長編叙事詩《七つの王座》を作詩した。…

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