パラグアイ川(読み)パラグアイがわ(英語表記)Río Paraguay

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パラグアイ川
パラグアイがわ
Río Paraguay

ポルトガル語では Rio Paraguai。南アメリカ中部を流れる川。ラプラタ川をつくるパラナ川の最大の支流。ブラジル中部西寄り,マトグロッソ州の高原地帯,標高約 300mの地に源を発し,2550kmにわたって南流を続け,コリエンテス上流のパラナ川右岸に注ぐ。上流部は高原地帯を流下したのち,パンタナルと呼ばれる大湿地帯の西縁部を流れ,東岸にクイアバ,タクアリ,ミランダなどの支流を受ける。中・下流部はグランチャコと呼ばれる大平原地帯の東を限りながら,初めブラジル=パラグアイ国境をなし,次いでパラグアイの中央部を貫流,アスンシオンからパラナ川合流点まではパラグアイ=アルゼンチン国境に沿って流れ,西岸にアンデス山脈から流下してきたピルコマヨ,ベルメホなどの大きな支流を受ける。湿潤な温帯気候に属する最南部を除き,流域はほぼ全域サバナ気候に属し,年降水量 1000~2000mmのうち 80%以上は夏季 (10月~3月) に降る。面積約 100万 km2に及ぶ流域の大部分は標高 200m以下の低地で,河床の勾配がきわめて小さい部分が多く,洪水期には低い自然堤防を越えて河水が氾濫し,広範囲にわたって冠水する。南アメリカ内陸部の重要な交通路をなし,パラナ川との合流点から約 2200km上流のカセレスまで航行可能。沿岸主要河港はブラジルのコルンバ,ポルトエスペランサ,パラグアイのコンセプシオン,アスンシオン,アルゼンチンのフォルモサなど。喫水 1.8m以上の船舶はコルンバより上流へは遡航できない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パラグアイ川
ぱらぐあいがわ
Ro Paraguay

南アメリカ中央部、ブラジルのマト・グロッソ高原を源流として南へ流れ、ラ・プラタ川水系のパラナ川に注ぐ川。全長2550キロメートル、流域面積は109万7000平方キロメートルある。上流部はブラジル、下流部はパラグアイを流れるが、一部分でブラジルとボリビアおよびパラグアイとアルゼンチンの国境をなす国際河川である。最上流部の100キロメートル余りを除く全区間、低平な平野を流れる。このため、可航区間はパラナ川合流点より上流2400キロメートルまでと長い。また川沿いには低湿地が連続し、12~5月の増水期には広大な地域が冠水する。とくに上流部には南北500キロメートル、東西200キロメートルの広大なパンタナール湿原が広がっている。下流部の沿岸にはパラグアイの首都アスンシオンがある。[松本栄次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

夏至

二十四節気の一つであるが,二至 (夏至,冬至) ,二分 (春分,秋分) の四季の中央におかれた中気。夏至は太陰太陽暦の5月中 (5月の後半) のことで,太陽の黄経が 90°に達した日 (太陽暦の6月 ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android