翻訳|finch
スズメ目アトリ科ヒワ亜科の鳥の総称。アトリ科のうち,アトリ類1属3種を除いた約20属122種がヒワ類である。フィンチともいうが,飼鳥でいうフィンチ類はカエデチョウ科Estrildidaeの鳥を指すことが多い。ジュウシマツ,ブンチョウ,キンカチョウ,コキンチョウ,ベニスズメ,キンパラ,ギンパラなど名だたる飼鳥はフィンチ類の代表であるが,いずれもカエデチョウ科である。一方,カワラヒワ,マヒワ,ベニヒワ,ゴシキヒワなどヒワという名のつく鳥はいずれもアトリ科の鳥である。小粒の実,雑草の種子,ヒエやアワなどを主食としているために飼いやすく,姿がかれん,美麗なものが多く,さえずりのよいものもあって,古来盛んに飼われている。なお,ヒワ類の代表的な飼鳥はカナリアである。
執筆者:中村 登流
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鳥綱スズメ目アトリ科ヒワ亜科に属する鳥の総称。また狭義には、マヒワ、まれにカワラヒワの略称としても用いる。英語のフィンチfinchは、以前はヒワ亜科に似た穀食型の嘴(くちばし)をもつ小鳥、すなわちアトリ科、ホオジロ科、カエデチョウ科およびハタオリドリ科の総称として用いられ、現在も英名に残っている種が多い。ヒワ亜科Carduelinaeには約120種があり、ユーラシア、アフリカ、南北アメリカに広く分布し、日本でもベニマシコ、ギンザンマシコ、イスカ、シメ、ウソ、マヒワ、ベニヒワなど16種が記録されている。いずれも穀食型の短く太い嘴をもち、樹木や草の種子をおもに食べる。一般に雌雄異色で、雄は赤色または黄色の羽色をもつ種が多く、日本の伝統色である鶸(ひわ)色は、マヒワの雄の緑黄色に由来する。
[竹下信雄]
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