コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ビルトイン・スタビライザー ビルトイン・スタビライザー built-in stabilizer

翻訳|built-in stabilizer

4件 の用語解説(ビルトイン・スタビライザーの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビルトイン・スタビライザー
ビルトイン・スタビライザー
built-in stabilizer

自動安定装置。財政制度にそなわっている,景気変動自動的に調節する機能をいう。 (1) 税収を中心とする大規模な予算,(2) 国民所得の増減により税収が敏感に増減する租税制度源泉徴収制度,(3) 政府支出における失業手当といった社会保障関係の移転支出が大きな比重をもつ経費構造などが重要な条件としてあげられる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

ビルトイン・スタビライザー

経済用語で,自動安定装置。景気変動を財政が自動的に調節するように作用すること。景気がよくなれば所得の増大により税収も増え,財政が黒字となり景気過熱を抑制する。逆に不景気の時は,税収も減り,社会保障費支払いが増えるため財政は赤字となって景気を支えるという仕組。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

ビルトイン・スタビライザー

景気の変動を自動的に安定化させるしくみのこと。「ビルトイン」は、国の財政構造に「あらかじめ組み込まれた」という意味であり、「スタビライザー」は「安定装置」を意味する。そのため自動安定化装置とも訳される。たとえば、所得税などの累進課税制度や雇用保険による失業等給付などの社会保障制度がこれに当てはまる。 所得税の場合、個人の所得が増えると税率も増加する。したがって、好況時には所得が増えるが納税額も増加するため、貨幣流通量の増加が抑制される。逆に、不況時には所得は減るが納税額も減少するため、消費の減少が緩和される。 しかし、景気変動を安定させるにはビルトイン・スタビライザーだけでは十分でないため、公共投資公開市場操作など、政府が時期に応じて行う財政・金融政策も併用されることが多い。

出典|ナビゲート
Copyright (C) 1999 - 2010 Navigate, Inc. All Rights Reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビルトイン・スタビライザー
びるといんすたびらいざー
built-in stabilizer

経済に制度的に組み込まれていて、景気の変動とともに自動的に経済の安定を図るように作用する機能をいう。自動安定装置と訳されることもある。このような制度としては、不況期には経済の有効需要が不足しているから自動的に有効需要の拡大をもたらし、逆に経済が過熱状態にあるようなときには有効需要の削減をもたらすようなものが望ましい
 わが国経済においても、租税制度や社会保障制度などのなかに典型的なビルトイン・スタビライザーの機能をみることができる。租税制度では、個人所得税は累進税率構造をとっており、不況期には課税所得が減少することに加えて、適用される税率自体も低い水準に移行する可能性をもつ。好況期には逆の方向に働く。法人所得税は個人所得税と異なり基本的には比例税制度であるが、課税標準である法人所得は景気の動きに対してきわめて敏感に反応して変動する。これらによって、不況期には大幅な税収額の減少を通して民間の可処分所得を高め、したがって有効需要の重要な構成要素である消費を拡大し、好況期には逆に税収額は増大し、民間の購買力を抑制する。社会保障制度では、とくに雇用保険にその機能が顕著にみられるが、不況期には給付金の支払いを通して民間の購買力を高め、好況期には保険金の徴収という形で民間の有効需要を吸い上げる。
 このようなビルトイン・スタビライザーの機能が注目されるようになったのは1940年代末ごろからである。1930年代の長期不況のなかで、資本主義経済の自動的完全雇用回復能力に疑問が投げかけられ、政策的に経済を管理する必要が認識されたが、裁量的財政政策にはタイム・ラグという欠陥が伴い、ときにはかえって景気変動を悪化させるおそれのあることが指摘されていた。
 第二次世界大戦後、財政規模の拡大とその構造変化がみられたアメリカにおいて、タイム・ラグを大幅に短縮することが可能なビルトイン・スタビライザーの機能が論じられ始め、ついでイギリス、旧西ドイツ、日本などでも注目されるようになった。その後、ビルトイン・スタビライザーの機能はいっそう重要性を増してきている。しかし、ビルトイン・スタビライザーの固有の短所として、有効需要の不足や過剰を完全に補整することはできないということがあげられる。とくに、深刻な不況の克服には効果が不十分であるとともに、不況からの回復期においては、その回復の足を引っ張る効果を自動的に発揮する。したがって、これだけに頼る経済安定政策には大きな限界があるといえる。[林 正寿]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ビルトイン・スタビライザーの関連キーワードホーベルジルコニア自動変速機ビルトインスタビライザー自記温度計ERM(Exchange Rate Mechanism )ビジネスサイクル安定地塊安定化政策ビルトイン・スタビライザー

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone