フランシスコ(読み)ふらんしすこ(英語表記)Franciscus

デジタル大辞泉 「フランシスコ」の意味・読み・例文・類語

フランシスコ(Francisco)

天王星の第22衛星。2001年に発見。名の由来はシェークスピアテンペスト」の登場人物。直径が12キロ前後と小さい
フランチェスコ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フランシスコ」の意味・わかりやすい解説

フランシスコ(ローマ教皇)
ふらんしすこ
Franciscus

第266代ローマ教皇。本名はホルヘ・マリオ・ベルゴリオJorge Mario Bergoglio。1936年にアルゼンチンの首都ブエノス・アイレスで、イタリア系移民の子として生まれる。大学で化学を学んだ後、1958年にイエズス会に入会。日本への宣教を志すが、幼少期に肺の一部を摘出したため、健康上の理由で断念。1969年司祭に叙階され、1972~1973年修練長、神学院長、1973~1979年管区長、1980~1986年ふたたび神学院長に就任するなど、アルゼンチン管区の重職を担う。1987年(昭和62)には、日本への派遣に自らがかかわったアルゼンチン出身の神学生と会うため来日した。1992年ヨハネ・パウロ2世によりブエノス・アイレスの補佐司教、1998年同大司教、さらに2001年には枢機卿(すうききょう)に任命された。

 枢機卿時代には、小さなアパートに居住し、公共交通を利用するなど、つつましい生活と社会正義の推進に熱心な司牧者として知られるようになった。

 2013年2月28日にベネディクト16世が高齢を理由に教皇職を辞任。その後実施された教皇選出会議(コンクラーベ)でベルゴリオが選ばれ、新教皇フランシスコとなった。フランシスコは、史上初のアメリカ大陸出身かつイエズス会出身では初めての教皇である。それ以来、教皇名の由来するアッシジの聖フランシスコの福音的精神にならって、貧しい人々との素朴な一体感を旨とする教会刷新に取り組んでいる。

 フランシスコは、世界最大のカトリック信者を有し、貧困格差大国との国際関係などの問題を抱える中南米での豊富な司牧経験と霊的深さを生かして、経済的不平等、女性と青年の役割、児童虐待と人身売買、死刑廃止、そして環境問題などについて積極的に発言している。とくに平和に関しては、バチカン市国として2017年9月20日に核兵器廃止条約に真っ先署名・批准し、2019年(令和1)に教皇として来日したおりにも、被爆地長崎・広島を訪れ、戦争のない世界と核兵器廃止を強く訴えた。

 2023年4月までに、41か国を司牧訪問し、また他宗教やキリスト教他教派との対話にも積極的に取り組んでいる。

[光延一郎 2023年8月18日]


フランシスコ(聖人)
ふらんしすこ

フランチェスコ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フランシスコ」の意味・わかりやすい解説

フランシスコ[アッシジ]
Franciscus Assisiensis

[生]1181/1182. アッシジ
[没]1226.10.3. アッシジ,ポルツィウンコーラ
フランシスコ修道会の創立者。イタリアの守護聖人 (祝日 10月4日) 。フランチェスコとも呼ばれる。イタリア名 Giovanni Francesco Bernardone。ラテン語,フランス語,吟遊詩人の文学を学び,軍人生活に入ったが,スポレトで幻視を得て帰郷し,世俗的財と家族の絆を捨て清貧の生活に入った。サン・ダミアノ聖堂を再建し,キリストのことばを聞いて説教を開始。弟子が集まると単純な生活戒律をつくり,1209年教皇の認可を得た。 1212年アッシジのクララを中心とする女弟子を定住させて戒律を与え,クララ会を創始,1221年フランシスコ会第三会を始めた。会は国外にも急速に発展。 1217年エジプトに渡ってスルタンに説教し,感服させて聖地巡礼を許されたという。帰国して新しい戒律を編み,1223年教皇の認可を得た。 1224年夏ラベルナ山において聖痕を受け,盲目となって生涯を終えた。ジョット・ディ・ボンドーネら多くの画家によって描かれた。アッシジにフランチェスコ博物館がある。

フランシスコ
Franciscus

[生]1936.12.17. ブエノスアイレス
教皇(在位 2013~ )。本名 Jorge Mario Bergoglio。初の南アメリカ出身の教皇。また初のイエズス会出身の教皇である。アルゼンチンでイタリア移民の息子として生まれた。ブエノスアイレス大学で化学を学んだが,その後,哲学と神学に専攻を変えた。1969年に叙階されて司祭となり,1973~79年イエズス会のアルゼンチン管区長を務めた。1992年にブエノスアイレスの補佐司教に任命され,1998年にはブエノスアイレスの大司教に就任した。2013年2月,教皇ベネディクツス16世が高齢と健康上の問題を理由に退位を表明すると,近づく復活祭までに後継者を選出するため,3月の初めにコンクラーベが召集され,5回目の投票で第266代教皇に選出された。

フランシスコ[ソラナ]
Francisco de la Solana

[生]1549
[没]1610
スペイン生れのフランシスコ会士。聖人。ペルーとパラグアイのインディオの使徒。移民の司牧者。

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百科事典マイペディア 「フランシスコ」の意味・わかりやすい解説

フランシスコ[1世]【フランシスコ】

現ローマ教皇。ローマ法王ともいう。2013年2月,ベネディクトゥス(ベネディクト)16世(即位2005年)が,716年ぶりとなる生前退位を選んだことにともない,第266代教皇に選出された。アルゼンチン出身で,南米初の教皇である。前名は,ホルヘ・マリオ・ベルゴリ。司教として貧者の救済につくしてきたことから,清貧を説いた聖人フランチェスコ(アッシジの)にちなんで教皇名としたといわれる。きさくで庶民的な人柄とされるが,聖職者の児童性的虐待や汚職など,巨大組織カソリック教会が抱える問題の改革を成し遂げられるか注目されている。
→関連項目バチカン

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デジタル大辞泉プラス 「フランシスコ」の解説

フランシスコ

2000年に台風委員会により制定された台風の国際名のひとつ。台風番号、第41号。米国による命名。男性の名前。

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