ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プリモ・デ・リベラ」の意味・わかりやすい解説
プリモ・デ・リベラ
Primo de Rivera y Orbaneja, Miguel, Marqués de Estella
[没]1930.3.16. パリ
スペインの軍人,独裁者。侯爵。リベラ・イ・オルバネハとも呼ばれる。トレドで軍人教育を受けたのち,モロッコ,キューバ,フィリピンで軍務につき,アメリカ=スペイン戦争 (1898) にも従軍。カディスの軍事総督 (1915~17) ,バルセロナの軍事総督 (1922) も務めた。第1次世界大戦後のスペイン王制の危機に際し,カタルニャの保守勢力支持のもとに軍部を率い,1923年9月クーデターを起こして内閣を打倒。国王アルフォンソ 13世の承認を得て国会解散,憲法停止を行ない軍事独裁を確立した。その後国内改革を唱えたが成功せず,世界恐慌によってスペイン経済は大打撃を受け,1930年1月独裁政府は崩壊した。
プリモ・デ・リベラ
Primo de Rivera, José Antonio, Marqués de Estella
[没]1936.11.20. アリカンテ
スペインの政治家。侯爵。 M.プリモ・デ・リベラの長男。右翼ファランヘ・エスパニョラ党を創立 (1933) 。 1933年国会議員になったが,36年には議席を失い,人民戦線政府によって逮捕され銃殺された。 F.フランコの勝利 (39) 後,遺骸は改葬され,44年遺稿集が出版された。
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