プレイヤード(その他表記)La Pléiade

デジタル大辞泉 「プレイヤード」の意味・読み・例文・類語

プレイヤード(〈フランス〉Pléiade)

すばる星の意》16世紀中期のフランスで活躍した詩人集団ロンサール盟主とし、デュ=ベレら七人からなる。ギリシャ語ラテン語古典詩歌を模範とし、フランス語を改良し、それを用いた清新な詩によってフランス文学刷新を図った。

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改訂新版 世界大百科事典 「プレイヤード」の意味・わかりやすい解説

プレイヤード
La Pléiade

フランス,ルネサンス期の詩派。1540年代の末期,パリの学寮で人文学の研究,詩作を行い始めた若い学徒たちが,ロンサールを中心に詩の革新を志すグループ〈部隊(ラ・ブリガード)〉を形成したが,ロンサールはそのうち7名を選んで〈プレイヤード〉と名付けた。構成に変動はあるが,通常,彼のほかデュ・ベレー,バイフ,ジョデル,チヤール,ドラ,ベローの名があげられる。彼らの理論的宣言はデュ・ベレーの《フランス語の擁護顕揚》(1549)によってなされ,ギリシアローマおよびイタリアの文芸作品を模範として国語による創作を試み,フランス語の表現力を充実することを説く。彼らは詩の神聖,詩人の尊厳を基点語法練磨技法のくふうに努め,詩作品の主体的な創造を志して,ロンサールの《オード集》(1550),《恋愛詩集》(1552),デュ・ベレーの《哀惜詩集》(1558)のような傑作を生んだ。
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百科事典マイペディア 「プレイヤード」の意味・わかりやすい解説

プレイヤード

フランスのルネサンス期にロンサールを中心に結成された詩派。デュ・ベレーが1549年に発表した《フランス語の擁護と顕揚》を宣言書とし,ギリシア・ローマの古典に匹敵する自国の詩の創造を主張,新造語も試みる。近代的抒情詩の基礎を作った。名はプレイアデスにちなむものだが,構成員となる7人は必ずしも一定しない。

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世界大百科事典(旧版)内のプレイヤードの言及

【ゴビノー】より

…さらに彼は,人種の本質的不平等,アーリヤ人種の優越性を骨子とする人種哲学〈ゴビニスム〉を主張,《人種不平等論》(1853‐55)でそれを理論化し,ナチズムの民族主義の先駆者となった。また,スタンダール的な乾いた文体で,野心的エネルギー礼賛と貴族主義を説いた長編小説《プレイヤード》(1874),戯曲《ルネサンス》(1877)によって,ロマン派と異なる文学を生み出した。【山崎 庸一郎】。…

【デュ・ベレー】より

…1544年ポアティエに学び詩作に目覚め,46年盟友ロンサールと出あいその推薦によって翌年パリのコクレ学寮にはいる。49年散文の論説《フランス語の擁護と顕揚》を発表したが,これはのちに〈プレイヤード派〉と名付けられる,共通の新しい文芸理論を抱くグループの意見を代表するものであった。すなわち,フランス語は文学表現の手段として用いられて当然であるが,そのためには古代文芸,イタリア文学にならって内容を充実すべきであり,新語の導入,新詩型の移入,修辞の工夫等に努力を払いつつ誇りと自覚をもって創作をおこなうことを説く。…

【ロンサール】より

…フランスの詩人。〈プレイヤード〉詩派の中心人物。フランス中部バンドーム近傍の小貴族の家に生まれる。…

※「プレイヤード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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